「絵柄の私物化」について思うこと
AIのことについて少しだけ。
最近「絵柄の私物化」といったようなことばが流行っていますね。
こういったことは難しい問題ですね。「絵柄」という言葉がちょっと抽象的すぎる気もします。
創作というのは、たいていは模倣の集合体としてはじまって、続けるうちにその人らしさのようなものが確立されていくのかなと個人的には思います。
著作権自体はとても強い権利なので、その適用範囲をどれくらいにするかというのが、難しいバランスなんだろうと思います。
著作権の適用範囲を広くしすぎると、新たな創作物がことごとく著作権侵害になってしまい、創作行為自体が衰退してしまうでしょう。
一方で、著作権の適用範囲を狭くしすぎても、クリエイターの権利が守られないことになってしまいます。
その個別の判断は裁判所が行うわけですが、著作権侵害が認められる場合と、認められない場合の違いが、素人目にはちょっとよくわかりませんでした。
「ありふれた表現」は著作権では守られないようですが、これも曖昧で、時代によって変わるものかと思います。
つまるところケースバイケースなのかなと感じます。
AIだろうが、AIでなかろうが、著作権の本質的なところはあまり変わらないのでしょう。
いずれにせよ、キャッチーな言葉がでてきても、それに煽られずに、冷静さを保つことが大事でしょう。
また「違法でない」ということと、「モラル、マナーに反する」ということはまったく別の話なので、法律の観点だけで考えるのは危険だなと感じます。
使わさせていただいている素材の作者に対するリスペクトを忘れないことがとても大事だと、自分に言い聞かせるようにしていきます。