会計年度任用職員#都立高校
7月1日(水)・・・・・
上半期が終わり下半期がスタートしました。
アスレティックトレーナーの柳谷です。
最近、hpのPCモニターを購入しまして
PC作業が劇的に効率アップされました。
毎日快適にいじっております。
さて、今回はですね、7/1(水)、アスレティックトレーナーとして
関わらせていただいております町田市の某都立高校へ行ってまいりました。
都立高校も今週から分散登校が解除され、時差通学という形で運営されています。
部活動はというと
平日16:30までとなかなか厳しい現状ではありますが
やっと今日から始まりました。
その中で、今日はグラウンドへ!!
ではなく
会議室で研修会だったんですね。
タイトルの通り
今年度から「会計年度任用職員」という形で外部指導員として
都立高校では関わらせていただいております。
その「会計年度任用職員」について
今までの流れから今回受けてきた研修会のことも含めて
東京都の事例でまとめたいと思います。
今までの学校教育機関における制度
まず、今までの制度がどのような制度だったのでしょうか?
こちらの資料をご覧ください。
こちらは外部指導員制度ができる前の制度になります。
平成22年に策定されたスポーツ立国戦略の中の「ライフステージに応じたスポーツ機会の創造」において、"すべての人々のスポーツ機会の確保、安全・公正にスポーツを行うことができる環境の整備"と謳っており、そこに対する人材不足を補うということで、作られたものになります。
待遇面などは調べても出てこなかったのでなんとも言えないのですが、おそらくそこまで良い待遇ではなかったのかなと思います。
次はこちらです。
これは、外部指導者制度の次の制度で2017年から採用されています。
日本人の時間外労働が問題視され始めてから働き方改革が叫ばれた頃で、部活動の活動時間が問題視された頃です。結構最近です。学校教育施行規則の一部が改定され、新たに制度化された学校職員となります。
外部指導者との違いはというと、部活動指導のみならず、より教育的な指導も必要になり、幅広い学校教育業務を担うことができます。
僕は、大学卒業(平成23年)からスポーツ現場で活動していて、その多くが高校部活動でした。
最初は、部活動の保護者会費から報酬をいただく形でサポートしていましたが、この制度が始まってから、外部指導員の登録をさせてもらい、その都の補助金と足りない分を保護者会費でまかなうという形で報酬をいただいていました。
この外部指導員制度が整ってからかなり改善はされましたが、まだまだ現状では待遇面の悪さは残っていました。
また、この外部指導員というのは、学校との契約になるのですが、それぞれの部活動の指導員となります。早稲田実業や國學院久我山高校などの学校にアスレティックトレーナーを配置しているスクールトレーナーとはちょっと異なってきます。サッカー部、野球部、バレーボール部、吹奏楽部など必要だと感じた部活動は外部指導員を採用することが可能となります。(ただし、審査の段階で任用となるかは別の話ですが・・・・・)
こちらにもっと細かく記されたサイトがありますのでご参考にしてください。
今年度新たに策定された会計年度任用職員について
そして令和2年度から新たに策定されたのがこの「会計年度任用職員」という制度になります。
こちらの制度は、令和2年4月から地方公務員法及び地方自治法の改正により、地方公務員の常勤職員、臨時・非常勤職員及び任期付職員に関わる制度になります。つまり、公務員なんですね。
ちなみに先ほどの外部指導員は公務員ではありません。
こちらが参考資料になります。
公務員なので、総務省が管轄になるんでよね。省の違いがあり複雑なんですが、基本的には、学校だけではなく、国や地方自治体で働く非正規公務員の待遇を改善していくことを目的とした制度となっています。
またまた詳しく記されたサイトがありましたのでご参考にしてください。
簡単にいうと、準公務員というような立場になります。
公務員という形になるので、公務員法が適用されます。
公務員はこの公務員法によって事細かく制限が設けられています。
そんな中、学校教育期間における会計年度任用職員は年2回研修会に出席するという義務を負っています。その研修会が7/1(水)に開催されました。
基本的には任用された学校での研修会になります。
ここでは会計年度任用職員制度が始まってから初めての研修会で、内容はというとこの制度のポイントから学校教育機関における部活動の立ち位置、その具体的事例を交えて約2時間の研修会でした。もちろん、研修会なのでこの2時間は勤務扱いになります。
具体的な内容は
・都立学校部活動指導員(会計年度任用職員)制度のポイント
・研修を始める前に
〜生徒のバランスのとれた心身の成長や学校生活に向けて-部活動に関する総合的なガイドライン-〜
・部活動で大切にしたいこと 妹尾昌俊先生
とこんな感じです。
先ほど総務省が管轄になると言いましたが、この会計年度任用職員の中の"部活動指導員"の細かい業務に関しては文部科学省が作成しているんですよね。そのあたりがややこしくしてしまっている要因なんですが、調べてみるといろいろなことがわかってきました。
まず、参考資料をざっと挙げさせていただきますね。
最後の妹尾雅俊さんの資料はもらったものとは違うのですが、調べてみたら上記の資料がありましたので参考までに載せておきます。
基本的には教育とは何かということを部活動の立ち位置とその存在意義を合わせながら話をしてくれました。
まず、以前との違いですが、
①地方公務員法が適用される
②任用の都度、原則1ヶ月間は条件付採用となる
③一定の要件を満たすと期末手当(ボーナス)が支給される
④募集方法は原則公募となる
「会計年度任用職員」「中学校 or 高校」で調べてみると、様々な自治体で募集が行われています。一部ご紹介しましょう。(募集が終わっているのもあります。)基本的には1年間の任用になるので(今年度でしたら2020年4月1日〜2021年3月31日)その前までの募集となります。一部例外もあるので調べてみる価値はあります。
※こちらは募集が終わっています。
※こちらは随時募集中とのことです。
※こちらは7/10(金)まで、日野市は東京です。部活動は野球部か吹奏楽部を募集中
※こちらは随時とのことです。栄養士を募集していますね。
※こちらは募集が終わってしまっています。
といった感じで各都道府県の各自治体の教育委員会から募集が出されています。この会計年度任用職員は部活動指導員だけではないので、細かく見ていく必要がありますが、今でも募集しているところはあるので、教育現場で働きたい、部活動に関わってトレーナーあるいはコーチとして指導していきたいと思っている方々にとっては職域を広げるチャンスだと思います。
ただ、給料面はというと、各自治体によって差が激しく、東京では時給¥2,500となっているところが地方によっては¥1,000にも満たないこともあるので、そこを天秤にかけて応募するかどうかですかね。
僕のように顧問が知り合いで直接交渉ができるのであれば、足りない分を保護者会費でまかなってもらうことは可能だと思いますが、教育委員会から応募するとその交渉の余地がなくなる可能性もあるので注意が必要かもしれませんね。
こちらが発令通知書です。
今年度は310時間、任用される形となりました。
単純計算すると・・・・・
今後の展開とアスレティックトレーナーとしてできること
さて、ここまででざっくばらんではありますが、制度の概要を綴ってきました。
こういう行政の取り組みって意外と知らないことが多くて、調べてないと情報が入ってこないことがほとんどだと思います。新型コロナウイルスに関しても同様で様々な行政の支援制度が上がっていますが、大半の人は知らないんですよね。調べてみると融資を受けられたり支払い猶予を設けてくれたりといったことをやっているんです。
今回、この制度についてまとめたのは、ニーズとしてそういう声が上がったからなんです。
また教職員の過重労働問題も根強く残っています。
働き方改革が推進されますます部活動の時間が削られていくことが予想されます。
この制度をうまく活用すればアスレティックトレーナーが教育機関に常駐することができる。そうすることでスポーツ環境を整備するきっかけになると思うんです。
アスレティックトレーナーもまだまだ社会認知度が高くない現状を考えると、
こういう制度を利用して教育機関に入り、認知度を高めていく必要があると考えています。
新型コロナウイルスによって教育機関も臨時休業となり、6月から分散登校、今週の6/29(月)から全校生徒が登校する形まで行きました。(時差通学を実施中)
休業期間が約3ヶ月もあり、その間、部活動はもちろんこと、外出自粛も相まって子供たちの体力低下が深刻な問題となりつつあります。
私は、整形外科でも勤務しておりますが、日に日に子供の来院数が増えてきていると感じています。
そんな生徒たちのスポーツ環境がまさに学校教育機関なんです。
欧米諸国ではスポーツをする施設が多く存在している中、日本では"部活動"という独自の環境を整えてきました。教育とスポーツという点において、メリットが多く日本文化を象徴する1つでもある部活動がネクストステージにおいて変革を迎えるときなのかなと思っています。
1人でも多くのスポーツを楽しむ学生を守るためにもこのような制度を知ってもらい興味を持ってもらい、できればアスレティックトレーナーに担っていただければ面白いかなと勝手に妄想しながら終わりたいと思います。
Boys be ambitious!!
有名なフレーズですよね。
そうクラーク博士が残した「少年よ大志を抱け!!」です。
クラーク博士 = ウィリアム・スミス・クラークは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州に生まれ、ウィリストン神学校を卒業しアマースト大学に入学。卒業後、母校のウィリストン神学校で化学を教えていたが、さらなる教養を求めてドイツのゲッティンゲン大学に留学する。そこで化学と植物学を学び、化学の博士号を取得。
と、こんな感じの経歴の外国人です。そして動物学にも精通していたそうです。
彼は北海道で何をしたかというと札幌農学校の教頭として日本にやってきてのです。札幌農学校???・・・・・現在の北海道大学になります。
北海道で酪農や農業が発展してきた歴史は彼が切り開いたもので
「北海道開拓の父」とも呼ばれています。それと同時に彼は教育者だったんです。
そしてあの有名なフレーズには続きがあります。
「Boys be ambitious!.
Be ambitious not for money or for se I fish aggrandizement not for that
evanescent thing which men call fame.
Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.」
「少年よ、大志を抱け!
けれどお金を望み、私欲を満たし、名声を求める大志であってはならない。
人間が本来持つべきもののために大志を抱け。」
欲望に溺れることなく、人間の本来持つべき探究心を追い求めていくことによって未来は切り開けるんだと強く言われているような気がします。
もっともっと積極的に情報発信をしていければと思っていますので
今日はこの辺で終わりたいと思います。
TO BE CONTINUED