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「コタローは一人暮らし」津村マミ 強くなるしかなかった子供
漫画喫茶でこの本に呼ばれたような気がして手に取る
「アパートの清水」に突如、コタローという4歳の少年が引っ越してきた。なんと彼は一人暮らし・・・!しかしながら妙に生活力があり、むしろアパートのちょっと駄目な隣人の大人たちよりも余程しっかりしていて!?そんなコタローのちょっとずつ明らかになる過去に、皆が心を震わせていく・・・笑って泣けるアパートメントコメディーの開劇!!
ネットで見つけたあらすじを引用。
コタローが自分の宝物を集めてアパートの部屋で展覧会を開く、という回がある
展示した宝物の中に
母親がコタローに触れる時に使っていたゴム手袋があった
鳥肌がたった。
コタローの世話をするとき、必ずゴム手袋をしていたという
周囲の大人はそんなの捨てろ、というが
コタローは嫌がる。宝物なのだ。
うちも似た様な状況だった事を思い出した
私や、私が使ったものをテイッシュで掴むとかそんな感じ
誤って触れてしまったら念入りに手を洗われる
される側としてはバイ菌とか虫みたいな扱いをされている気持ちだった
人間扱いではないと。
自然と人を遠ざけるようになった。
自分が汚いという意識が常にあり
仲良くしたら伝染してしまうような恐ろしさがあった
思春期迎えてから性依存状態だったんだけど
というか今も官能的な映画とか絵画とか好んでしまってるんだけど
ゴム手袋のくだりを読んで
私がエロに執着する理由はこれだったんだって急に腑に落ちた。
真っ裸のままの自分に触れてくれて
粘膜にまで触れて、時には舐めてくれて、相手が喜んでくれている行為に癒されていたんだなと。
もちろんフィクションだが、コタローは強い。
特殊な環境に産まれた子供は
環境に応じて強くなるしかない。
フラバ手前のきつさもあったが
コタローの強さに勇気を貰える本なので
似たような環境で育った人にぜひオススメしたい。