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世間で求人が多い介護職の現実を、経験14年目の介護福祉士が良いとこ悪いとこ含めて教えます。

早速ですが、世間の皆様に介護職の現実をお教えいたします。
みなさんは介護の仕事についてどんなイメージをお持ちですか?
・給料安そう
・求人情報誌は介護職求人ばかり
・認知症の相手はきつそう

ざっとこんな感じではないでしょうか?

そこで今回は「とにかく現場を知ってもらおう」ということで実際の現場の肌感覚をレポートいたします。

介護職の現実

はじめましてこんにちは、あきめんです。かれこれ介護福祉士14年目になります。金沢容さんのnoteを読んで「あ、自分の体験も誰かの価値になるかも」と思い、今回note書いております。

給料は24万円

ちなみに先月の給料です。今の施設は2交代(17:00~翌日の9:00)のシフトで働いています。ちなみに先月の夜勤回数は5回です。
これを安いと思うか、高いと思うかは人それぞれ。僕は30代後半なので、そこを考えると「世間的には、ちと安い」って感じですかね。

ただ給与面でいうと、そこまで悪くありません。(給与面でいうとね)
もっと給料増やす方法は下記で
①夜勤増やす
②残業増やす
この2択です。

私は以前の施設で夜勤10回、残業30時間で働いたのですが、その時の給料は手取りで30万円ほどでした。
そこまで安くないでしょ?

ま、でも可処分時間かなり減ったし、体調は悪くなるし、家族との時間はなし、この勤務形態はヘビーでしたね。

底辺なんですか?

そんなことありません。
はい。ただそんなイメージがあるのは知っています。
僕が、そうだったからです。

介護職=底辺職

頑張っている人には申し訳ありませんが、自分自身そんなイメージで長年働いていました。

ただし、今はそんな風には思いません。理由は『自分を心底必要としてくれる存在に、役に立っている自負があるから』です。

働いた当初は自信がなかったんですよ、単純に。だから、僕はまわりに「介護職やってます」っていうのが嫌でした。

そんな自分でしたが介護職を10年以上経験し、ほかの施設にうつって思ったのです。
「あ、俺って必要な仕事してんだわ」と

昨日お風呂に入れてた婆ちゃんがふと言ったんですよ
「あ~、風呂なんて入ったのは何年ぶりかいな。天国行きそうな気分よ」

泣きそうになりました。あ、俺のやってきたことって間違ってなかったんだ。喜んでくれる人いるじゃん、ってね。

ほかの看護師さんからも「あの人風呂入れたんやね、すごいよ」って。

もう、自己肯定感バク上がりですよ。

今になって介護職やってて良かったなと。
ただやはり、世間の人が「介護職で働く」って少し敷居が高いかなって感じます。
これは、かつての自分がそうであったように、世間のイメージが先行するからでしょう。

求人、介護職ばっかり問題

そう、世間の求人情報誌って異様に介護職の求人多いですよね。
求人が多過ぎると「万年人手不足でやべー場所なんじゃないか」そんな印象を持ちます。

たしかに

でも、これは、場所によりけりです。そりゃ良い施設もあるし、悪い施設もありますわ。ほかの仕事でもそうですが、一概に言えないんですよね。

ちなみに僕のおすすめの働き方は「介護職の基本を学んで、新規施設で働こう」です。

ちょっとできるようになって、ファーストペンギンになって活躍しようよ、って話しです。

介護ってのは、そもそも決められていません。極論、いつご飯食べようが、いつトイレ行こうが、どこで寝ようが、何しようが、自由です。
生活ですから。

ただし、施設なんてのは限られた人員で回さないといけません。だから流れができます。9時にトイレに行き、13時にお風呂に入り、20時には寝る、みたいな。

求人を募集している施設で働くことの何が大変かって、とくに決まっていない介護を、あたかも決められたように、先人に学ばないといけない」ところです。

介護ってのは「その介護、最適?」を壁打ちしながら、実践するものです。

このへん学ぶのがきついので、1年くらい流れを身に着けて、さっさと新規施設で「介護を作る側」にまわったが良いよねって話しです。

私にはできませんよ

そんなことありません。昔の人はやっていました。

ある人に言われたんですよね。「わたし、介護の仕事やる人すごいと思うんです。わたしなんて、生まれ変わってもぜっったい無理ですもん」と。

いやそれ言う必要ある?と思いましたが、別にできないことはありませんよね。やりたくないだけでしょ。

オムツも汚物も扱うから、汚いものが苦手な人には向いてないのはわかります。
ただ、できないことはないだろう、と。

お前もトイレ行ってんじゃねーか。と思うわけです。

排泄物の処理なんかは、慣れます。ほんとに。

逆にいうと、それさえできれば、普通に仕事できます。
介護は生活だからです。あなたも生活してますよね。なら、生活を支えることはできますよ。

きつそう

やってみるんや。きついのは人間関係や。以上。
そう、介護は日々の繰り返しです。高齢者との関わりは、まあ慣れます。
が、職員が面倒くさくなってきます。

でも、それって社会で仕事している以上、どこに行っても一緒でしょう。

それならば、心理学の本読んで人心掌握術を学んだ方が良い。そう思います。

肌感覚ですが、介護に携わる人は「優しい人」が多いです。ただここにも「何をもって優しさとするか」は存在します。

ただ、やはり、目の前の高齢者のことを一生懸命考えている人には心を打たれます。
don't be evil  邪悪になるな、です。

命に関わるから怖い

たしかに怖い。いや、おれも怖いよ。それは。夜勤のたびに思う。
「救急車呼ぶのは勘弁してほしい」と。

でも、やるときはやらんといかんのよ。このへん、もっとうまく仕組み作りできんかなって思いますね。

ただ10年以上介護施設で働いたけど、救急搬送あたったのは10回くらいなんですよ。

心配事の97%は起こらない、って考えると、たしかにそうだなって思います。

命に関わるからこそ、必要にされてはいるんですよね。我々は。

生半可な気持ちで介護してるわけではないんでね。

ただ、やっぱ怖いよね。それはみんな同じ。だから、命に対して真摯に向き合っていけば、ええんですよ。


介護職のメリット、デメリット

はい、そんなわけで、メリットとデメリット対比させて考えていきますね。

  1. 休みがバラバラだけど並ばない

  2. 夜勤がしんどい、けど可処分時間が増える

  3. 給料安いけど頑張り次第

  4. 腰をやる、けどそのぶん体をメンテナンスする

1、休みがバラバラだけど並ばない

介護職はシフト制なのでね。まあ仕方ないかと。でもそのぶん平日休みなんですよ。
私は1度、土日休みの完全週休二日制で働いたんですが、平日休みのほうが良いですね。楽だもん。
土日休めないかといえば、融通きかせてくれる上司もいて、割と都合の良いようにできますよ。

2、夜勤はしんどい、けど可処分時間は増える

正直夜勤はきついです。寝れないし。ただ、そのぶん可処分時間は増えるんです。夜勤入りの日と明けの日に、自分の時間ができます。
具体的には夜勤入りの、午前中、夜勤明けの帰って寝た後、って感じ。

ぼくはこれが良くて完全週休二日制の会社から、介護職にカムバックしてきました。子育てしていると、家に変えると子供との時間になっており、寝かしつけしてから勉強できず、朝早く起きることもできなかったんですよ。

「勉強したいな」と思ってこちらの勤務形態を選んだ次第です。

もっというと、前の会社は5連勤は当たり前でした、が、今は2~3日すれば夜勤なので、インターバルが増えた感じです。このへんは3交代でまた違うのですが、今日はこのへんで。

3、給料安いけど頑張り次第

介護書の給料は基本的に安いです。資格手当てとかないと手取り17万円とかになります。ただ、まあセルフブラックしていくと、つまり、夜勤増やして残業増やすと、給料は増えます。ぼくのマックス給料は手取り月30万円でした。そこまで安くはないかなと。

僕個人としては給料増やすやり方はおすすめしません。なんか、やりがいが消えていったので。でも、人よりよく働いたぶん、いつ、誰が、どんなことで、どのくらい時間かかるか、がわかるようになり、転職した施設で多いに役立っています。

逆説的ですが、頑張りまくると、普通の待遇の施設でも神環境に思えるので、自分壊さないくらいに(むずいけど)頑張って、新規施設に応募すると良いっすね。

4,腰をやる、その分体をメンテナンスする

介護職は腰やります。みんな腰痛持ち、といっても過言ではありません。ただ、そのぶん体をメンテナンスするよになりました。今では多少腰痛ありますが、良い感じです。

とはいえヘルニアを患った時期もあり、あれは辛かった。もう歩けないかと絶望したものです。でもそのぶん、元気になって体の有り難みがわかるようになり、運動を生活習慣に取り入れました。これが良かった。

ぜひ介護職のみなさんもそうでない方も、日常に運動を取り入れてみてください。有酸素、筋トレなんでも良いです。楽しいですよ。

介護職、少しは分かってもらえましたかね

介護職ずっとやってきて、いつか書いてみたかったんですよ。友人にも言われましてね。

ちまたの常識と違うことってザラなので、知らない世界を知る一助になれば幸いです。

もう書き殴ったので、何がなんやらですが、もっと認知症の話しとかも書きたいですね。

初真面目に書いたnoteなので、何でも感想もらえたら嬉しいです。
それではみなさま、またエックスでお会いしましょう!









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