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寿司日乗688〜694

2024年10月14日(月)晴れ

昼起床、みしお食堂の仕込み。そのまま昼飯。
15時過ぎて途端に眠くなる。「ニューヨーク恋物語」見始める。1988年放映ニューヨークオールロケ、バブリーな化粧、服、髪型。女の強さと男のロマンチシズムが際立つ。一般人でさえ生活を演じるだけの余裕とお金があった時代。なんとなく空虚。夜、王舟より「どうすか?」メール。阿佐ヶ谷で晩酌。作業の話など聞いてもらい幾分か気が晴れる。量子力学の動画を勧めてもらったので後で見ようと思う。

2024年10月15日(火)晴れ

午前起床。頻繁に電車を利用しなくなってからの朝の満員電車に尻込みするようになった。昼、みしお食堂、綺麗に空になった器を観るとただそれだけで嬉しい。帰宅途中、改めてふと思う。世の中の人の歩くスピードが落ちていませんか。ほぼ携帯を見ながら歩行しているからだと思うのですが地図や早急な連絡以外の情報を移動中も摂取する無意識のバイタリティ。公共の乗り物、乗車の際1番前で待っていてもなかなか乗り込まない、広場や階段で突然立ち止まる、急に歩くスピードが落ち誤って足を踏み睨まれてもそりゃあなた、いけずですわ。なんといいますか公での行動はそこにたまたまいる人達の瞬間の、一期一会のチームワーク、あうんの呼吸を必要とするものが多いと思う私はすれ違うことや滞りなく動く人の動線にさえコミュニケーションブレイクダウンを感じ戦々恐々とするという長い愚痴もありゃ、すれ違う人達の服の色や真新しい靴、デザインが少しずつ秋仕様になっていて心躍るもので雑踏の中を行き交う楽しみだってある。

2024年10月16日(水)曇

ナマケモノの餌を奪い取り口に加え逃げようとする猫に向かって、ナマケモノは両手にイガ栗をもち、猫のキンタマにこすりつけていた。絶叫する猫、それを見ている私という夢を観て起きた。安住紳一郎のラジオアーカイブを流したまま寝ていたからだろうか。いや、関係ないか。
しかし、夢とはいえ猫の絶叫は凄かった。断末魔の叫びとはこういうことを言うのか……朝一番に考えたこと。

昼、夏の残り素麺を湯がいて食べる。のち、2時間ばかり作業に取り掛かり途中気怠さにより終了。睡眠の質が落ちている。変な夢もよく見る。
夜、永福町。友人知人とカラオケ。珍しく約束をして向かう。ひとときの憩い、店を出て向かいの焼き鳥屋に移動したのち記憶が曖昧だが、時々はわざわざ集まって何かすると言う時間があるのもいいなと思いました。

2024年10月17日(木)曇

昨晩のカラオケで最後に飲んだハイボールがよくなかったのだと思う、夕方まで起きれずも腹は減るのでトマトスープパスタを作るが頭が働いていないので量がバグる。こうして1日の予定を酒でダメにする都度「お前は本当に自堕落……」と自分を責めながら「しかし、やる時はやるのだから問題なし」と慰める。黙って棒になり終日が過ぎていく。夜、雑炊を作り食べるもコチラもぼんやりした頭で分量がバグる。
ゴミを出さなきゃ……深夜、本日初めて外に出る。月がえらく綺麗。霞んでいたせいか空の穴にみえてくる。暗く長いトンネルの先にある光みたいに思える時があり、今晩の月はそれだった。

2024年10月18日(金)小雨

友人と会話する夢。相手のネガティブな部分が垣間見え「あぁ、この人のこういうところは大人げがない」と思い起きる。布団の中で暫く夢を反芻しながら意味があるのかと調べてみる。潜在意識が自分を客観的に見ようとしている時に見る夢だそう。くぅ……!鮮明な会話をメモ。開けたままの窓から金木犀の匂い、隣のお宅は昼飯の支度か味噌汁の匂い。金木犀と味噌汁の匂いが混ざると絶妙な甘い匂い。

夕刻まで作業、デモ、ギターのカッティングを入れたいがリズムを決めかね定まらないことと、思うように弾けず白目。練習していたら2時間が過ぎてしまい明日に持ち越し。
夜、アーバン。今宵は同世代のお客様のみでカラオケのレパートリーが高校生の時分聴いたり歌ったりしていた曲ばかりで突然のメモリー回帰。あの頃からもう25年以上経つのか……思えば遠くへきたもんだ。歌詞がまどろっこしなくていい。シンプルでいい。しかし曲(アレンジ)はよくできている。1990年代当時、とても芳醇なバンドやポップスを聴いていたのだと思う。笹路正徳、佐久間正英、朝本浩文、富田ラボ、石原洋、クレジットにはいつも素晴らしいプロデュースがあったことも思い返すなど。

2024年10月19日(土)晴れ

暑い……10月なのに真夏日が再来、気温30度まである。気候の情緒も安定していない。正午過ぎ掃除と洗濯。のち雑務をやりながらJimi TenorやThee Heart Tonesなど収録されたMixCDを聴く。私は友人や知人に無理言って作ってもらうMixCDがたまらなく好きです。中学生の頃まではこれがカセットテープだった。曲順を考えながら収録したい曲を聴き直し文字も凝ったレタリングを模したりするあの時間が好きだった。
そしてそのテープを作った人の気分や音楽嗜好を介して生まれるのちの相手との関係性も。横になり音楽を聴いている時間はいくつになっても幸せだなと思う。

正午過ぎ、隣町まで歩き昨晩から欲していた麻婆豆腐を求めて適当な中華屋に入る、愛想はないが俊敏な客捌きがいい。素早く飯を出し最低限の接客が丁度いい。店の雰囲気もクールな中華屋は量が凄い。客への愛は接客のみでは測れないものの申し訳ないが残してしまう。
のち作業、ギターの続きをやる。途中、にせんねんもんだいの姫野さんと電話。久しぶりにゆっくり話す。彼女とは同世代で20代の頃から色々なイベントや会場で一緒になることもあり、なんとなく意識していた。同世代、同性ということもあり、ある時期は同じバイト先で一緒に働いていたりもした。彼女と音楽の話をする都度、おばあちゃんになっても音楽を続けていたいと思える。同世代の音楽家が周りに少ない故、話をすると色々とお喋りがとまらなくなる。姫野さんのドラムに対するストイックさ、バンドに対する心構えなど尊敬しています。
22時過ぎ近所の焼き鳥屋でノンアルコールビールで晩酌。帰宅後少し作業の続き。ずっと欲しいギターアンプがありネットサーフィン。

2024年10月20日(日)晴れ

昨日の気候はなんだったのか、寒い。
車を借りて終日出掛ける。カーステで聴く音楽って家で聴くより音や言葉が立体的に感じるのはなんだろうか、そんなに好きでもない音楽もいいなと思うことが多い、感覚的なものか。

立川まで向かいIKEA。あのデカさ、いいですよね。在庫の倉庫のデカさがたまらなく好き。あの空間でライブしたいと訪れる都度思う。IKEA企画倉庫ライブとかないかな。オールナイトパーティーでキュレーターがいて。またオールトゥモローパーティーズやボウリー・ウィークエンダーのようなパーティーが日本でも開催されないだろうか。そうしたら私は遊びにも行きたいが演奏したいな。自分でやろうかな……ふと思う。
帰り道、阿佐ヶ谷により友人が食べた超絶に高額な寿司の話で盛り上がりまた、自分の執拗なしょうもなさに落胆するなどして帰宅。久しぶり、休日らしい休日。 

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