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ルーツ(春組)[ライブ配信]

さぁさぁ、ライブ配信という形になりますが見てきましたよ。なんでもオーディションかなんかで選ばれた役者さん達が多数出演された企画のようです。いうなれば"演劇祭"みたいなもんですかね。ちなみにこのルーツってのは「出演者自身のルーツ」が基になってるようです。実際、笑い飛ばしたくなるのから、しっとりと泣けるのまで多種多様な作品が目白押しでしたね。

さて、今回は数が多いのでざざっといきますね。お話するのは春·夏·秋·冬4組あるうちの「春組」です。

【遺言】
ガンで入院したものの余命幾ばくも無い母親を巡って心配の余りその姉妹が喧嘩してしまうという話でした。最も近い存在なのに遠ざけてしまうとこがなんだかコロナ発生当初のパニックみたいだなぁって感じがしました。

なお、印象的なのは八つ当たり気味の妹の叫びと人知れず涙を流す姉の場面。それはお互いなんとかしたいのにどうにも出来ない無力さに対する嘆きみたいのを現したかの様だったからですね。(←やっぱコロナ騒動に似てるな、このあたり)

また、本来の意図(←母親からの遺言という意味で)とは違うんでしょうけど彼女たちの口から発せられた言葉は最も大事な人に贈る言葉という意味で"遺言"に思えなくも無かったなぁと。

ちなみにその2人を見守るもう1人の女性の友人が劇中ではいるのですが、実は最初、母親の若かりし頃の幻影あたりかとか思って見てましたが、ちょっと違いましたね笑。

【曼珠沙華】(読み:まんじゅしゃげ)
長らく東京に行ってた女性が生まれ故郷に帰って来たある日、知り合いの叔父さんとかつての通学路を散歩するという話でした。

個人的には「その時見えなかったものも、年月を経てあとになればいずれ見えてくる」そんなメッセージ性を込めた内容だった様な気がします。

なお、印象的なのは初恋での場面での女性の反応が言われずともって感じのとこ。見てるこっちもすぐわかった笑。あとは散歩コースの真っ赤な彼岸花=曼珠沙華、映像越しでしたがあれも綺麗でしたね。

【箱女】
「良い子にしてれば…」「がんばれば…」「褒められたい…」そういう日常を"演じる"こと、人に合わせて生きることに疲れた一人の女性の話でした。

印象的なのはこの女性の病み方と箱の組み合わせの絶妙さ加減ですね。見ようによっては引きこもる部屋とも自身の殻とも、朝願わくば出たくないお布団とも。

一人芝居もたまには面白い。

【未来のかぞく】(ここのみZoom配信)
未来から来た予言者を自称する男性とインタビュアーの女性の会話劇でした。劇中では男性の病気の話が出てくるのですが、病みすぎて何が「誰が病んでるかさっぱりわからない現代」と、また障害?から斜めに見える目という台詞から「先が見えない未来」なんかを想像してしまいましたね。どうなんだろ?

なお、印象的なのは、生命を繋げることができるってことは希望は失われてはいないのかも?と思わせた終盤ですね。

【ルーツを叫べ】
生きづらい故郷を離れ東京で役者を志すもそこで息苦しさから挫折し今度は大阪に行きパティシエを目指すもやはり同じような窮屈さを感じたことから結局故郷に舞い戻った一人の女性の回想録でした。

劇中ではこれまでの脳内での振り返りを記者会見形式の一問一答で行うのですが、これが"罪の意識に苛まれてる彼女自身"ってのがリアルなものを感じました。ただもっとも見てる側としては追い詰められてる感あるのでなかなかにしんどいんですけどね苦笑。

なお、印象的なのは最後、広い海に入ろうとする場面。全てを溶かし、そして赦すという感じだったので。故郷って良いなぁー。

【Zobid 19 第1話〜第2話】(第3話、第4話未公開)
あのコロちゃんウイルスのゾンビ版のお話。とあるカップルがリモートで別れ話してたら彼氏がゾンビウイルスに感染してゾンビになっちゃって…という内容です。

「脳ミソ食わせろぉぉ!!」と叫ぶ彼氏とその彼氏の元にとりま向かおう(←止めんかいw)とバイクに乗りつつ彼女が手にしたメロンパンがどうにも"トリビアの泉"あたりのあのアイテムにしか見えないwww
印象的なのはそこ。(←え?w)

【Rename】
長年に渡る親の介護疲れから睡眠薬&練炭自殺を計ろうとする男性。そこに彼女からの電話が…という話でした。
今から自殺しようとする人に彼女が自分が作った角煮を食べさせようとするのが不謹慎ながら笑ってしまいます。「そんな場合かよっ!」って感じで。

なお、印象的なのは『ご飯を食べる』ことに関する場面が多いこと。「腹が減っては…」とも言いますし。

劇中の角煮にしろクラスメイトの女子の作ったお弁当にしろ。確かに美味しいもの食べたり、お腹いっぱいになったりすると、小さな幸せ感じたり、気分入れ替えたり出来ますからね。それこそ"産まれ変わる"という劇中の通りだと個人的には思いました。

という訳で短いですが終わります。またいつかどこかの劇場でお会いしましょう!

【追記】
10/18(日)に公演予定だった秋組、冬組については諸事情により公演そのものが中止となりました。17日からの勢いそのままに…!!と思ってただけに残念です。(10/18現在)

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