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認知症の行動・心理症状って、知ってる? -BPSD-

認知症の行動・心理症状を英語にすると、BPSDです。

 Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia 

直訳すると

   行動    と   心理     症状   の  認知症

の頭文字です。

そのままです。認知症の行動と心理症状です。

前回までにお知らせした、認知機能障害(全般性注意障害、遂行機能障害、記憶障害、失語、視空間認知障害、失行、社会的認知障害)があることによって出てくる行動面の症状と心理症状です。

認知症に見られる、行動症状には

1 活動亢進が関わる症状

焦燥性興奮、易刺激性、脱抑制、異常行動などがあります。

ちょっとよくわからないですね。それでは、ひとつひとつ見ていきます。

焦燥性興奮。しょうそうせいこうふんと読みます。初め、しゅうそう?って思って変換したけど出ませんでした。
つまり、物忘れなどを自覚して、不安や焦りが出てくるような状態のことです。

易刺激性(いしげきせい)。これまた、すぐに文字変換できません。
不安や焦りがあると、イライラします。
すると、ちょっとしたことで不機嫌になります。
つまり、些細なことに反応しやすくなる状態のことです。

脱抑制(だつよくせい)。
不適切な場面で、笑ったり、大声で喋ったり、周りへの配慮がない行動です。
本能の赴くままに我が道をいくような行動が出るような状態です。

異常行動(いじょうこうどう)。
自分の家が分からなくなってしまったりしてウロウロしてしまったり、攻撃的な行動をしたりすることです。
つまり、徘徊とか暴力行為を起こしてしまう状態です。

まとめると、
なんだか、イライラしっぱなしで、でも、なんか必死な感じで、ウロウロとしている。で、大丈夫です?って話しかけたら、すっごい大きい声で怒鳴られたり、威嚇されるような。。。。そんな感じになってしまうことです。

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2 精神病症状

精神症状には、幻覚・妄想・夜間行動異常が含まれます。

幻覚は、その場にないものが見えたりすることです。Lewvy小体型認知症というものでは、ものすごくはっきりしたものが見えるそうですが、実際にそこにはないことをわかっている場合もあります。

妄想は、何かを盗られたというような、物盗られ妄想とか被害妄想などです。
「あなた・・・・お金とったでしょ!!!」という具合です。

夜間行動異常は、夜寝ているときに、大声で叫んだり暴れたりするんです。
夢の内容と一致したような事が多いです。
「グァーーーー助けてくれーーーー!!やめろおおお」といった具合です。

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3 感情障害が関わる症状

不安やうつ状態などの感情が関わります。

なかなか、物事をうまく理解する事ができずにいることからの不安や焦り。
さらに、周りからの疎外感などの環境的要因なども加わってうつ状態となったりします。

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4 アパシーが関わる症状

アパシーは自発性や意欲の低下です。

何事もやる気が出なかったりして感情が表情に出なかったり、周りへの興味がなくなった状態です。
うつ状態とは、違ってあまり悲しいとかいうような感じはありません。
本当に、興味を向けられないというか。。。。。

どこか1点を、見続けているような・・・・


ということでした。

BPSDは、家族などの介護者などが悩まされる症状です。

アパシーになってしまうと、トイレに行くことも興味がないというか認識できないくらいになりますし。

ご飯を食べていても、噛むことも続けられなくなります。

まさか、そんなことにはならないでしょって思うのですが。

なるんです。

そして、こういった症状は、認知症の症状のひとつなのです。

こういった知識があるかないかで、接し方は変わると思います。


では。また!



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