大切な人とは、目の前にいる人だけではない
エンディングノートに書く大切な人を、
もう少し大きな角度から思い返してみる
自分にとって大切な人とは?
と問うと、現在も強い繋がりのある人達を思い浮かべる人が多いと思う。
しかし、歳を重ねると、この世にはもういないけれど大切だった人、も増えていく。
また、会ったことはないのだけれど、自分の人生に大きな影響を与えてくれたという人が、みなさんにもいないだろうか?
私には確かにいる。
あの一冊で人生が新たなフェーズに入った!と、感じさせてくれた本の著者さん。
何年も毎朝放送を届けてくれる、Voicyという音声プラットフォームの推しのパーソナリティさんも私にとってはそんな人。
そして、大きな怪我や病気をしたことのある人は、その時に助けてもらった方なども、恩人という名の大切な人なのかもしれない。
エンディングノートに大切な人を記すときは、お葬式を含めた自分の最期の時を知らせて欲しい人になりがち。
だけど、少し視点を変えて思い返してみると、他にもたくさん、自分には大切な人がいたことに気付かされ、感謝で温かい気持ちが込み上げる。
私は次男を妊娠中、悪阻が酷く一日中吐いていた。
当時引っ越ししたばかりの部屋で、幼い長男とどこにも出かけられず、明けない夜のような毎日を過ごしていた。
そんな頃、当時同じマンションで暮らしていた、知り合ったばかりの同世代の女性が、悪阻が治まるまで毎夕、夕飯のおかずを届けてくれたことがあった。
「なぜこんなに良くしてくれるの?」と私が聞くと、彼女は、
「まわりまわって色んな人が助け合える世の中になったらいいよね」
と言った。
大切な人というワードを聞くたびに、私は彼女のこの言葉を思い出す。
大切な人を大切にしてくれる人にも、想いを馳せること。
そんな温かい視点を教えてくれた、とても思い出深い言葉。
この言葉を何年かぶりに思い出せただけで、大切な人について振り返って良かったな、と思う。
世の中には、無闇に人を傷つけてくる人達もいるにはいる。
だけど、会ったこともない人が真剣に悩みを解決しようとしてくれたり、心配してくれたり、応援してくれたり、、、そんな世界もある。
エンディングノートに向き合うことで、そんな世界が自分の身近にも結構たくさんあったことに気づくことが出来た。