![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/167449175/rectangle_large_type_2_f16c84758ae6e54dd2eb57a3b7c82a07.png?width=1200)
Photo by
soundws
弱点に引っ張られない生き方戦略
先日本当に久しぶりに、勤め先で飲み会があった。
私の勤務先は全体の休みが元旦だけなので、スタッフ全員が心置きなく飲みに行ける日がなかなかない。
なので、全体飲み会は一年に一度もない。
私はある時から飲み会に関わらず、基本三人以上の集まりには行かない事にしていた。
自分が行かなくても、問題なく開催されるものには行かない。
過去形だか、そんな時期は長かった。
けれど、私はその度に「予定があるので」や「今回は不参加で」と、まるで次があったら行くのか?というような返事をしていたように思う。
私の印象、そんな人は貴方の周りにも多いのではないかと推測する。
その先日の飲み会に唯一ひとりだけ、不参加を表明した人がいた。
彼女は仕事もそつなくこなすし、聡明で柔らかく、何より人の話を聞く事がとても上手な女性。
自分のことを、話すことは少ない人だ。
接客という業務で一緒に働き始めて四年になるが、彼女を悪く言う人を見たことがない。
私は彼女に聞いた。
「飲み会の日は何かご予定があった?」
「いいえ」
「ん?!」
衝撃だった。
お酒が嫌いとか、もちろん嫌な人がいるとかではない、と断った上で、
それでも彼女は明確な意思をもって、
「たくさんの人がいっぺんに話す場所は苦手だから」
と、ハッキリ理由を話してくれた。
その声は澄んでいて、でも仲間を突き放すわけでもなく、決して誰かに構って貰おうなどという甘さも含んでいなかった。
「それ、業務じゃないですよね?」という、時代のそれでもなかった。
美しいな、と思った。
二十年前の自分に、この人をお手本にしたかったね、と伝えたくなった。