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60日間生きた蝉 (裏の愛)

たった60日あまりでしたが
脳が焼かれた。

これは正確に言うと不倫ではない。
一方的な自分の想いだけでいわば《脳内恋愛》

双方配偶者がいるので公には出来ないだけで、
彼女には自分の想いは伝えた。

この年カミ?からでしょうか 二つ贈り物を貰った。一つ目は本当に偶然知り合い 必要な所に ピンポイントで巡り逢えた。  まるで桃太郎が鬼退治の相談をイヌにしていたらそこにキジが座ってたいたような。贈り物。考え方 趣向がすごく似てる人。
もうこれは単なる男女の情愛だけの話ではない
《魂のレベル》とさえ思った。

二つ目のプレゼントは何と彼女も同じことを考えてるという。

もうじゅうぶんです。それ以上望むとバチがあたる。  隔週に一度お店のイベントで顔を見て 毎朝LINEがはいる。  とても癒された日々でした。

しかしそれもお盆辺りに来ると翳りが出始めました、  当初から彼女が言っていた「恋愛はエネルギーの奪い合い」というのが理解出来なかった。
与え合ったらお互い増えて行くが 奪い合うとやがて枯渇するんじゃないの?  と。

いままで自分は余剰ぶんを与える愛しか知らなかったのだ、

つまり 自分は知らず知らずにまるで乳飲み子が母の乳を求めるように強く吸い続けていたのだ
もちろん彼女には母乳は無いので苦痛なだけだ。

正邪では無く情愛には表があれば裏もある。 
破滅するのが前提だが裏の方が傷跡が大きいのを知った。

そう お節介なカミは三つめのプレゼントをも下さった。
オトコとして人間としての成長。
悶々とした日々が続き誰にも相談も出来ず 忘れることすら出来ない 全ての関係も断てない。

そんな時男は走る。  延べ100キロ以上はゆうに
  彼女の家の周辺(自宅は知らない)全ての神社仏閣 史跡   さらには奈良県の寺  名所   
熱中症になりかけてたのか頭痛が酷い時 整理できました。

この人のことは娘と思おう。 離れた所に嫁いだ娘が年に一度くらい顔を見せる  
 親としては何よりの楽しみじゃないか。

そうだ オレは娘が欲しかったのだ。

沢山の縁結びの神々に願いをかけた答えがそれだった  と思う。   

そんな今日 夜に彼女と店で会う もちろん2人だけではなく仲間たちと。

メールが来た  

【前のように友達でいましょう 自然体で】

夕暮れ  あれだけ鳴いていた蝉はもういない。

2024  8 21  



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