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2021年の仕事選び2(仕事のあるところで働くべきでしょ)

スマート社会をつくる仕事を選ぼう

次の時代を担う人が豊かな生活を送るためには、仕事のあるところで働く方が良いのは言うまでもない。わざわざ仕事の少なくなる斜陽な産業に飛び込んで苦労する必要はない。仕事のボリュームの大きくなる成長産業で働くのが一番手っ取り早いのは馬鹿でもわかること。

とはいえ、何が成長するかなんてわからないじゃないか?っていう声が聞こえてきそうだけど、成長する産業=スマート社会をつくる産業しかないでしょう。

スマート社会は、様々なデジタルデバイスが使われ、そのデバイスから得られる情報を活用する社会だ。つまりデジタルデバイスをつくる産業(モノづくり)とそこから得られる情報を活用する産業(コトづくり)に潜り込むことが最善の道だということだ

だって、日本は少子高齢化で人口が減っていくんだから、どこで稼ぐかと言えば日本の外でも通用する国際競争力のある産業が優先されるのは当たり前のことだ。

1.まだまだ強い、スマート社会をつくる日本のモノづくり

モノづくりに関しては、日本はかなり優秀な国だ。かつての日本の電気産業や半導体産業を知る人は、日本のモノづくりはもはや中国には到底かなわないし、韓国や台湾にだって負けていると考えている人は少なくない。確かに、ヨドバシカメラに行けば、中国製の家電が氾濫し、韓国製のディスプレーだらけだし、台湾製のパソコンが中心だ。しかし、その多くは最終製品であり、組み立て業の分野である。

しかし、よく見ると、部品、材料、製造装置という分野では、まだまだ日本が世界のトップグループにあることがわかる。

電子部品の分野においては、日本電産、村田製作所、TDKなど世界シェアNo.1のシェアを持った製品を多数抱えた企業が多数存在し、電子部品の世界シェアは40%を誇る。

材料に関しては、2019年にフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の3品目の韓国向け輸出管理規制が強化されたことで、韓国では天地がひっくり返るほどの大騒ぎとなったのは記憶に新しい

半導体製造装置に関しては、トップ10社に、東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREENホールディングス、日立ハイテクの4社が。トップ15社には、この4社に加えてKokusai Electric(日立国債電気から2018年に独立、KKRファンド傘下)、ニコン、ダイフクの計7社があり、半導体を製造するメーカーの主要企業15社のおおよそ半分を日本勢が占めている

つまり、日本の製造業がないと世界の半導体はつくれない。スマート社会をつくる鍵は日本が持っているということだ。考えようによっては、世界の経済成長や安全保障の切り札を日本が握っているということである。

次の時代に日本を貧困にしないためには、いい面悪い面はあるものの、産業政策として、国家がこの分野の人材を育成し、投資を促し、成長を後押しすることが必要だ。

2.弱い日本のデジタルサービス(コトづくり)

コトづくりに関しては、モノづくりほど強いとは言えない。世界のデジタルサービスの多くはアメリカ発で、Amazon、Apple、Google、Microsoft、facebook、Netflix、shpify、salesforce、adobe、Twilio、ZOOM等々、日本にもSansan、サイボウズ、ラクス、フリー、インフォマートなどが出てきているが、世界レベルで比べるとまだまだだ。

日本の市場はアメリカ企業のように世界中で使われることを想定しているものは少ないし、そもそも日本語の壁がある。さらには、比較的デジタルデバイドが顕著で、かつ、わからない人(高齢者)を捨て置かない意識が高い。

以前、集合住宅の玄関と各戸をスマートフォンを介してやり取りできる玄関集合機(インターホンシステム)をつくったことがあった。各戸の鍵はスマートキーで、住む人にとっては鍵を持ち歩かずに済む。友人が留守の時に来ても、集合住宅の玄関先からインターホンを鳴らせば外出先でスマートフォンを介してコミュニケーションが取れるので、あわてて帰ってくる必要もない。不動産業者は内覧したいとういうお客様にワンタイムパスワードを発行すれば付き添う必要もなくなる。機能としては非常に便利な製品だったが、そのサービスが実現することはなかった。

というのも、一緒にやっていた大手企業が、ユーザーである集合住宅の家主や不動産業者を慮って、既に住んでいるお年寄りが、スマートフォンを持っていない。持っていたとしてもアプリをインストールできないし使いこなせない。そもそも故障したときどうするのか。。。などなど、導入できない理由への対応が追い付かなかったからだ。

こちらに潤沢な資金や時間があれば、問題をクリアすることはできただろうが、ベンチャー企業にとってお金と時間の浪費は命取りになる。この案件は、エンジニアが病気になったことで、あえなく撤退することとなった。

マインドセット

マインドセットを変えよう!

日本でデジタルサービスが起こりにくいということはない。アイデアを持った人材も少なからずいる。ただ、それを具現化するエンジニアは少ないし、そもそも、そのサービスを実現させようというマインドセットが弱い。

サントリーの創業者、鳥居信治郎の口癖に「やってみなはれ」と言うのがあるが、そういうマインドセットを持った人と出会わない限り、サービスはつくれても、実現しないということも多いだろう。

確かに、近年になって頭の柔らかいスタートアップ企業を支援する試みはいくつも行われているし、大企業とスタートアップがオープンイノベーションを推し進め、新たなデジタルサービスを開発しようとする機運は感じている。しかし、実際には、大企業経営者自らが進めているわけではなく、最終的な決断ができないベンチャー村の住人だけで騒いでいるようで、「やってみなはれ」と言える仕組みにはなっていない。

奇想天外なデジタルサービスを起草する能力、加えてそれを具体化することのできるシステムエンジニア、最後はサービスを実現する決断力がないと、世界に認められる日本発のデジタルサービスは覚束ない。

読み書き、算盤、デジタルスキル

世界に通用するサービスをつくることは難しいとしても、デジタルデバイスから得られる情報を分析・加工し、省力化や自働化、新たなサービスをつくりだす必要性が、この先衰えることはない。

少なくとも、少子高齢化の日本では省力化、自働化のニーズは高いし、業務プロセスの生産性を上げることは焦眉の急だ。縮むといっても1億2千万人の市場に対する新しいサービスは必要だ

それを実現するにはデジタル技術は欠かせない。今からの時代、デジタル化技術なしに実現する手立てはないだろう。デジタルデバイスから情報を集め、分析し、役に立つサービスをつくりあげるには、その情報に慣れたたくさんのエンジニアが必要になる。

手っ取り早く、成長する産業で仕事を得るには、プログラムをコーディングしたり、クラウドコンピューティングや情報を補完するサーバーエンジニアリングなど、企業にとって即戦力になる直接的なデジタルスキルを身につけることは望ましい。

私が今就職する立場なら、とりあえず、デジタルスキルを身につける。直接的にITの業界に就職しないとしても、デジタルマインドを身につけておけば、いくらでもつぶしが効くだろう

https://note.com/19631018/n/n26475e8ebeff
https://www.alpha-function.jp/

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