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『場末のシネマパラダイス』/田村優子

何かといろいろイベント等でお世話になっている田村優子さんの著書、場末のシネマパラダイス読了。福島県本宮市にある大正3年築造の本宮映画劇場三代目の優子さんが、お父様の二代目修司さんから様々なエピソードを聞き書きする。もう口絵の二代目所蔵のポスター写真の数々でワクワクなのだが、修司さんの語るエピソードの数々が面白い。優れた日本映画史であり、芸能史であり、本宮という街の歴史となっている。そして飄々とした語り口の修司さんと、愛情あるけど密接になりすぎない優子さんの文章が良い。初代観主の寅吉さんから繋がる優れた家族史にもなっている。

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