東日本大震災を忘れない(7)-1,500軒目のご馳走様
おはようございます。
今日は買い出し以外に用事がないので、早めにこれを書き上げたら、15日までに受験しないといけないTOEICオンラインテストの事前勉強やりますw
あの日から、9年6か月と1日。
大震災で亡くなられた方々に対し、心より哀悼の意を表するとともに、
ご冥福をお祈りします。
震災前後、私は株式会社ぐるなびの無償レストランレビュワーをやっておりまして、登録料と月会費を払ってぐるなびに登録している飲食店を訪ねては、そのレストランのレビューを書いたり、食日記というブログにアップしたりしておりました。
無償レビュワーなので、報酬はありませんでしたが、同じぐるめの仲間が出来て、一部の方はいまだにお付き合いさせてもらってますので、得難い報酬を得られたと思ってます。
それで、自分のスケジュールは、当時は翌月末までほぼ完璧に組んでおりましたので、仕事のスケジュールのみならず、旅行やボランティアの計画も全部あらかじめ組んであり、この日の昼食はどこで食べて、とか、この日の晩御飯はこの店に行こうとかも全部予定に入れておりました。
そして、ぐるなびのレストランレビューは何軒のお店のレビューを書いたか累計がマイページに表示される仕組みでしたので、1,000軒目が近づくあたりから、特に区切りとなるお店は自分として特に思い入れのあるお店に行こう、と決めておりました。
1,000軒目、1,100軒目、1,200軒目、..と100軒刻みに。
震災の2年後、ぐるなびがそのサービスを終了するまでに、通算2,000軒にぎりぎりなるところまで書きましたが、そのデータはもうすでにありません。
ブログの方は、合計1,000万文字位書き連ねたのですが、そちらはテキストデータでもらっているので、こうして再現可能です。
画像は、一枚一枚貼り付けないといけないので、面倒ですがw
そして、震災直後に達成した記念すべき1,500軒目のレビューは、福島県の和食のお店になりました。
そこのご主人と、そのぐるなびのサイトを通じてずっとやりとりさせて頂いておりました。
昨日の日記の内容を続けますと、船橋の中華料理店のご主人の奥様の実家に仕送り品を運んだあと、この日は福島市内にやって来ました。
市内に到着したときは、とっぷりと日も暮れておりました。
福島県内で勤務経験のある同行者が、まず石畳みの道を通って案内してくれます。
ホテルにチェックインして、ロビーで一服。
同行者は同じホテルにチェックインできなかったので、ネットと携帯であちこち宿を探し、旅館が一軒見つかりました。
このGWは、あちこちから応援の人手がやって来てるので、福島市のホテルまで満杯ですた。
今回の旅の途中で会いましたが、他の都道府県からの職員の方々の応援とかもありました。
で、無事宿が見つかったので、宿泊先から歩いて3分の、こちらに向かいました。
味乃桃の井でする。
店内入ったら、既にお客さんでいっぱい。
店員のお姉さんに「奥のカウンターがあいてますよ~」と声をかけてもらったのですが...。
お店に入ったすぐ手前で、精悍な顔つきの板さんが包丁を握ってるのが目にとまりました。
のぞえがアイコンタクトを送ったら、その方がいきなり
「ですか!」
と叫びました(笑)
のぞえも思わず「です!!」と答えようとしましたが、そこは冷静に、
「のぞえです。」
とニッコリ答えました。
同行者が、「初めて会った者同士の会話と思われない」と笑っておりました。
ももさんと、やっと会えました。
福島市内に避難してきた人達のため、当時はずっと炊き出しをしてくれていました。
カウンターの一番手前にももさんのお父さん(先代)が座ってらしたのですが、すみませんね~と言って私と同行者のための席をももさんの正面に用意してもらいました。
そんなに頻繁には来れないので、なるべく話したいですからね。
つか、これ以降まだ一度も再訪のチャンスがありません。
アサヒビール福島工場が被災してねぇ~なんて話をしてたので、最初からいきなり日本酒になりました。
ももさん「のぞえさん達にはぜひこれを飲んで頂きたい」
地元の蔵元ですが、被災してしまったらしい。
山廃仕込みの純米原酒で、ど根性ならぬ『土耕ん醸』という銘柄です。
蔵元は福島県双葉郡浪江町の鈴木酒造店。
お値段は4合瓶で3,200円でする。震災で蔵元がやられてしまったので、これは貴重なボトルでする。
つか、五臓六腑にしみわたりました。
浪江町って、こんなに海外線に近かったから、津波でひとたまりもなかったです。
この鈴木酒造店、震災後山形県長井市というところに避難して酒造りを続けていましたが、なんと来年、浪江町に戻ってくることが報道されました!
本当に良かった!!(涙
前から知っていた訳ではなく、この日記を復元するにあたって、念のため調べたら、今朝このニュースがヒットしたのです。
醸造元のHPです。
話を戻して、アテも頂きます。
時間のかかる焼き物を注文したので、その間に、ももさんが御造りをこしらえてくれます。
ももさん「カツオが入りますが、にんにくとおろししょうが、両方ご用意していいですか~!? この後、他にご用事あります??」
あはは。ももさん、お茶目~。
翌朝も早いので、もちろん「この後」はありません。(笑
しかし、カツオですか~。
のぞえも同行者からその時初めて聞いたのですが、なんと彼はカツオの専門家だったのです。(笑
いきなり大変な展開になったぞぉ~。
何せ、彼の名前からして...。
私「子供の頃、いじめられたんじゃないかい?」
カツオ君「いや、むしろ『お姉さんはサザエさんですか?』っていつも聞かれてた」
こうして、幼少のみぎりからカツオにはこだわりのある彼。
で、用意できました。
いやぁ、左上の大きなのがカツオなんですが、こんなに分厚いのは見たことがありません。
お醤油も、カツオ用に分けて頂きます。
では、頂きます。
カツオ専門家も一切れ頬張り、目を細めます。
「柔らかくて、スジがない~」
そもそも、福島市内で刺身が美味いっていうのが、この福島通の彼をして全く意外だったようです。
カンパチも、うまうま~。
あ”~撮影しようとして、うっかり醤油差しの中に刺身を漬け込んでしまいましたよ(汗
そして、今日の焼き物にしんが、焼きあがってまいりました。
こんなにヅラの大きいニシンは、私も初めてまんま頂きます。
これまでニシンが美味しかった記憶は正直ないのですが、これは一線を画しましたねぇ~。
カツオ君に、ぐるなびの説明話をしてたら、ももさんが表彰盾を見せてくれました。
今にして思えば、もう少しだけ、ももさんの顔をたくさん入れて撮影して
おけばよかった(笑)。
さて、山廃仕込みの純米原酒はあっという間に飲みきってしまいました。
せっかくですから、福島のお酒を続けて頂きましょう。
目の前にポスターが置かれてて、気になってたこいつを。
サントリーさんが考えて作ってきてくれたそうです、このポスター。
カツオ君はポスターのままハイボールにして、のぞえはそのままロックで頂きます。
ももさんのお店で頂く桃酒ですな。
アテには茹でエンドウを頂きます。
そして、桃の井復活メニューの角煮まんじゅう。
次の酒は熱燗に切り替え~。
〆は、特許取得したという桃の井おにぎり420円。
これも、にんにくたっぷりなので、もうこの後のお店には行けません。(笑
お水を頂きましたぁ。お水に見えないけどw
至福のひとときでございました。
ももさん、ご馳走になりました。
考えてみたら、震災後に被災地に行った最初の朝食はLAWSONで事前に買っていったおにぎりでしたし、昼食は食べず、夕食は帰りの東北道のSAの食べた豚汁定食でしたので、これがまともな最初の食事になりますた。
さてさて、今年2020年、味乃桃の井は創業55年を迎えました!
本当に、本当に、おめでとうございます!
朝っぱらから、胸いっぱいです。
では、また明日。