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いまからの「個」に向き合う時代を生きる

「195教室」として、学生それぞれの目指すものと足りないもの、それについて探りながらの学びを日々していると、私自身の中のホンモノが、見えてくることがある。今日がそうだった。

「先生は、どうやってその人に似合うを見つけるんですか」と聞かれて。答えているうちに、はっとした。「本当は、これはこうして、こういう順番で」と答えられたらいいのだけれど、いまだに「マンツーマン授業」をやめられないように、似合う法則はそれぞれ違って。その人の今も未来も、性格も、もちろん体型や声質や、と考えながら答えているうちに、でも、そんなことより、経験を積んだプロたちの「バッサリ感」が私は好きではないのだ。と、改めて思った。真剣に質問する学生に失礼である。どんなに経験を積んだとしても、いまここにある問題に対して、まるで初めての問題のように、柔軟に、誠実に、切り込んで手当てしていきたい、のだ。経験といえば、『いつでも解決出来てきた』という自信だけでいいのではないか。

これからさらに、パーソナルな、人数の少ない世の中になるとしたら、なんだかの問題を抱えるその「ひと」、に焦点を心からあてて、経験の豊かなところで解決していきたい。

そして、その解決の結集が、集団としての未来をつくるのではないか、と思う。

※この記事は195modèle公式サイト上で連載されていたコラムを再掲載したものです。

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