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『ルシアンの青春』と『マイナースウィング』

『ルシアンの青春』というフランス映画がある。個人的に好きな作品だ。監督は「ルイ・マル」・・『鬼火』『死刑台のエレベーター』『地下鉄のザジ』『プリティベイビー』などの名作を残している。

『ルシアンの青春』の公開は1975年、大学生のときに観たのだと思う。第二次世界大戦末期のフランスを舞台に、ナチとフランス・レジスタンスの戦いに捲き込まれたルシアンという若者とユダヤ人娘の逃避行を描いている。

ユダヤ人の娘を演じる「オーロール・クレマン」が素敵だ。これがデビュー作だが何とも初々しい。78歳になったいまも現役らしい。ルシアン役の「ピエール・ブレーズ」はその後どうなったのだろうか。

淡々としたストーリーだが、何とも切ない。出だしはフランスの田舎道を自転車で駆け抜けるシーン。そこで流れるのが、ジャンゴ・ラインハルトとフランス・ホット・クラブ五重奏団の「マイナースウィング」だ。

なぜか「マイナースウィング」は突然聴きたくなる。ロマ・ミュージックとジプシー・スウィングを融合させたジャンゴ・ラインハルトのギター、そして盟友ステファン・グラッペリのヴァイオリンが切なさを醸し出している。

ちなみに今日12月1日はステファン・グラッペリ命日です。1997年に89歳でこの世を去りました。アルバム『ジャンゴロジー』が有名だけど、下記は1937年の「マイナースウィング」の初演らしい。良いですねえ。

ルイ・マル監督は『死刑台のエレベーター』では「マイルス・デイヴィス」を使っている。マイルスは映像を見ながら即興でテーマ曲を吹いたという・・ジャズの帝王はジャズと映画を見事に融合させている。

映画とジャズの話ばかりになったけど、僕の一部のようになっているからなあ。仕事も同じだ。原稿を書いたり、誰かに何かを話したり、新しいアイディアを出したり、ありがたいことに好きなことをやらせてもらっている。

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