組織に縛られる
ジェノサイドとは共同社会や民族を滅ぼすほどの大量殺害。集団殺戮(さつりく)。ナチスのユダヤ虐殺や南京大虐殺のことでウィグル自治区弾圧には当てはまらない。中国がウィグル自治区で行っているのは植民地経営です。欧米や日本が18世紀から20世紀にかけて行ってきたと同じ植民地経営を行おうとしている。先進国は過去に自分達が行ってきたことと同じ植民地政策を人権侵害だと非難しています。日本が朝鮮や中国に対して行ってきた植民地政策と同じです。また、ウィグル族を漢民族に同化させる政策は日本がアイヌや琉球王国に対して行ってきたものと変わりがありません。唯一違うのは現在が20世紀以前ではなく21世紀である事だけです。決して、中国の植民地主義を正当化するつもりはありません。民主主義的世界観が世界中に広まった今では、あれは確かに人権侵害で犯罪です。私が腹立たしいのは、日本が過去において犯した犯罪の自覚を持たないまま、中国を非難することです。
文書改竄を指示され自死した赤木俊夫さんの奥さんが政府を相手どって起こした訴訟で政府は1億700万円もの損害賠償請求を認諾しました。これは、どう見ても真相を闇に葬るためのものとしか思えません。安倍元首相や佐川元理財局長や政府組織を守るためだと思われます。この賠償金は税金で支払われるそうです。そして、こんな馬鹿げた横暴が通るのは麻生元総理や安倍元総理が牛耳る自民党を選挙で国民が勝たせたからです。本当に、公正な選挙で勝てば全て民主主義だと言えるのでしょうか。残念ながら、私には公正な選挙以外の方法を思いつきません。また、「野党は批判ばかりで頼りない。」との声も聞こえます。しかし、だからと言って自民党政府が税金を思い通りに使っていいはずはありません。
今の総理大臣の支持率が上がっているようです。黒幕のご機嫌を伺いながら総理に上り詰め、黒幕の尻拭いで1億円以上の金を使う総理大臣が支持されている理由が「聞く力」にあると聞きました。野党の質問に頷き、失敗はすぐに訂正する潔(いさぎよ)さが受けているようです。要するに、安倍元首相よりはマシだということでしょう。こんな報道に接すれば「認諾」でボスのために税金を使った事実が薄れてしまいます。聞く耳を持つ総理には是非、私のブログかYouTubeを見て欲しいものです。
そういえば、オリンピックもそうでした。2兆円とも3兆円とも言われる費用を20数個の金メダルと引き換えに税金で払っていいはずがありません。私の税金を自民党政府に勝手に使われて非常に腹を立てています。組織の黒幕を守るためにどれだけ税金を使えば気が済むのでしょうか。自民党に投票した人たちは彼らの横暴をどこまで許すつもりなのでしょうか。
自分の生活を守るためには自分の属する組織のために働かなくてはいけない。確かにそうですが、嘘をついたり犯罪を犯しても組織を守るためには仕方がないと考えるのは間違いです。これは江戸時代の封建主義としか言いようがありません。
名古屋入国管理局で勾留中のスリランカ人女性が餓死させられた事件は心が痛みます。拘留された個室で苦しむ姿を仮病だと決めつけ、救急車も呼ばず、医師の診察も受けさせませんでした。親族が資料公開を求めても素直に出さないし、映像も見せようとしませんでした。渋々出した数時間だけの映像を見て妹さんの気分が悪くなるほどの虐待を受けていました。管理局職員の対応が尋常でなく過酷だったと想像されます。こんな国の人々に中国ウイグル自治区の強制収容所を非難する権利があるのでしょうか。非難するのは間違いではありませんが、日本国内の人権侵害には中国に対する以上に強く非難すべきです。それを怠っている政府とそれを支持する有権者に中国を非難する資格はありません。
管理局職員の女性に対する虐待行動とそれを知っていたはずの同僚や上司が女性を助け出そうと動かなかったのは、日本人が組織の中では事件を起こさず、波風を立てて自分の生活を拙(まず)くしたくないと考えるからです。日本人は個人の考えで動けず、組織の一員としてしか動けないのでしょうか。