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ICT支援員業務日誌「5年間の報告」

ICT支援員業務日誌「5年間の報告」

60歳まで教員
62歳まで再任用教員
67歳まで非常勤講師
68歳からICT支援員
今月で73歳だからICT支援員を5年間続けてきました。今の気持ちは、
「たった5年」
どんな仕事にも言えることですが定年した後、何をして過ごすかが難しい時代になりました。
 鬼籍に入った友人や知人もいます。私自身も持病があり通院を繰り返しています。近い将来訪れるであろう「死」の恐怖を味わうこともあります。運動能力や記憶力は明らかに衰えてきました。けれども、長寿社会の健康な老人です。年金で毎日を平穏に暮らすことも考えますが、できれば衰え始めた能力で社会に対して納得できる仕事をしたいと思います。
 衰え始めた能力と今までの経験を糧にしてICT支援員を5年間務めることができて満足しています。さらに数年は続けたいと思います。この5年間を振り返ると随分研修に努力してきたと思います。精神的にも成長できた気がしています。
 今日は後輩のためになるかもしれないので、私が何を考え、どんな研修をしてきたかを記しておきます。

 私の場合、教員免許があって教員不足なのでいくらでも働くことはできます。しかし、教師の仕事に対する意欲は大きくはありませんでした。唯一プログラミングだけは教えたい気持ちはありましたが、生徒指導や教材研究やテスト制作や丸付けは「もう十分」で、やる気にはなりません。そこで飛び込んだ世界が契約社員のICT支援員でした。時給は安くてノルマが結構厳しい世界でした。何より、分からないことが多いのに先生からの質問に「分かりません」ではつとまらない仕事です。先生達からは、ICT支援員なら知っていて当然。会社からは、元先生だから分かるはず。こう思われているに違いないとの意識が緊張感を生みました。
 最初に勤めた所はGIGAスクールが始まる2年前のICT研究の先進自治体でした。校内サーバ、コンピュータ室、iPadの使い方、Apple製アプリの操作法、電子黒板の操作法、校内LAN、Wi-Fi環境、SKYMENU、ロイロノート、クラウド・ドライブ、Google workspace、 classroom、アーテックのロボット、Micro-bit、ペッパー君のプログラム、iPadとSurfaceの維持管理。
 聞いたことはあっても使った経験のない機器やアプリに関する質問が先生達からきます。どうしたかと言えば、新しい機器とアプリに関しては先生達より早く触って経験して、分からないところはヘルプデスクに相談して自己研修に努めました。
 ICT支援員3年目にGIGAスクールが始まり、地元の中学での勤務を頼まれました。大変なのはわかっていましたが、時給が高くて通勤が楽だったので引き受けました。この状況が1年経過して、週5日毎日8時間勤務がキツく感じるようになりました。そう感じたので、ICT支援員4年目と5年目は地元中学だけ週3日だけの勤務に減らしました。勤務形態も勤務先も変わりましたが、毎日研修に明け暮れています。
 ロイロノートのアンケート処理・テストデータのインポート・テストのゲームモード・共有ノート。Microsoft365・teams・form・SharePoint。Google form・テスト・WEBサイト・カレンダー・GAS・スプレッドシート・AIのチャットGPT・Gemini・copilot。
 休日は作文や動画作りやWEBサイト作りで仕事の延長の様なものです。明けても暮れても好きなことをやっている毎日が幸せに感じられる様になりました。しかし、ICT支援員として1日8時間ずーっと椅子に座って過ごすのは大変で体と精神に疲労を覚えます。また逆に、週の休みが4日間連続で有るのは精神的に疲れます。これは可笑しい感じもしますが、自由時間が48時間連続しては趣味に対する集中力が保てません。そこで考えた方法が、勤務日、週3日の内、木曜と金曜の勤務を8時間から4時間に減らして、休日である月曜と火曜に4時間ずつ振り分けるものです。先生方からの質問や仕事の依頼は4時間あれば概ね完了して、午後は自己研修に勤めていた訳なので、その研修は自分自身のやりたい仕事とイコールです。だから、家で行うことに何の問題もありません。
 教育委員会と2校の校長の了承をもらって11月からは勤務形態を変更します。この方法がうまく機能するかどうかは、またの機会に報告します。
 最後に、こんな幸せな毎日が送れるのは努力だけではなく、心身ともに健康のお陰だと言わざるを得ません。もう一つ、家事に専念してくれる妻がいなければ、私の仕事と趣味は成立しません。夫婦二人が共に健康であればこそだと感謝しております。

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