中島俊哉(2008年・東北楽天ゴールデンイーグルス)【パワプロ2024 パワナンバー】
中島俊哉
なかしま としや
左キラーの「シャーパー」
「シャープにコンパクト」略してシャーパーを合言葉に地元の学校ではプレーしていたらしく、それをオリックス時代に掛け声として使ったところ全く理解されず、それからついたあだ名は「シャーパー」
高校時代には甲子園出場も果たすなど、実力は十分な選手。九州国際大では四番打者を務め、嶋村一輝とともにチームの主力を務めた。そして当時のオリックスがとっていた「契約金ゼロ選手」の一人として、2000年ドラフトでドラフト8位で指名され入団。オリックス時代はほぼ実績ないままに球界再編を経験し、分配ドラフトで楽天へと移籍。
楽天ではまだ若く可能性のある選手だったこともあり、貴重な戦力であったことは間違いない。負傷もありながら2007年に3年ぶりの一軍を経験すると、いきなり逆転タイムリーを放つ活躍でヒーローインタビューも経験。
2008年には左キラーとして定着し、左投手が先発の際には積極的に起用された。巨人戦では内海からプロ初本塁打を放つなど大活躍を見せ、野村克也監督からも認められる戦力に。81試合205打席の出場ながらも打率.315 5本塁打と鮮烈な活躍で外野の一角に食らいついた。右投手相手には打率.250と平凡な数字ながら、左投手相手には打率.351 4本塁打と無双し、まさに左キラーというべき活躍だった。
その後も左キラーとしての起用が続き、2009年のクライマックスシリーズでは杉内俊哉相手に本塁打を放つなど、パンチ力のある打撃も魅力。磯部公一から背番号8を譲り受けるなど、その期待の大きい選手であった。
2011年は打撃不振に苦しんだまま終わってしまったが、2012年は再び杉内俊哉相手に代打で起用される。中島が凡退すれば完全試合達成という場面で中島は見事四球を選び完全試合を阻止(なおノーヒットノーランは達成)。とはいえシーズン通して成績は平凡と言ったところ。
2013年は内海から再びホームランを放った一方で打撃成績は低迷、チームが優勝した一方で数字は物足りないものに終わった。とはいえポストシーズンにも帯同し、左投手相手に起用され続け、チームの貴重な戦力ではあった。2014年はついに一軍での出場がわずか4試合に終わると、シーズン終了後に戦力外通告を受け引退。契約金ゼロ選手の中では最も活躍した選手となり、引退セレモニーも執り行われ、見事夢を勝ち取ったのである。
2008年成績 .315 5HR 25打点 1盗塁
査定について
中村真人と対になる選手といったところで、プラトーン要員として起用されていた時期もあり、そこを非常に重視しました。天才打者中村真人に対するパンチ力の中島俊哉と言った印象で、かなりキャラ付けを分けられたのが個人的には高評価。
このシーズンは5本塁打を放っていますが、個人的には弾道2でも良かったように感じる部分も。とはいえ中村真人との対比といったところであえての弾道3にしました。
対左A
前述の通り左投手相手には無双していたこともあり文句なく対左Aをつけることができました。
プルヒッター、インコースヒッター
やりすぎなのではないかという感もある能力ですが、2009年のCSで杉内から打ったホームランが本当に凄い。インハイのストレートに対して綺麗に回転してレフトスタンドに叩き込んでいて、この打撃センスは間違いない。インコースヒッター。
打球傾向を見てもホームランはすべて引っ張り、さらに打球の半分以上が引っ張り方向に飛んでいることを加味すると、プルヒッターも付けるべきでしょう。
対ストレート〇
打撃の映像を見てもストレートを強く叩いて打ったシーンが目立つ選手。変化球打ちのうまさが光る中村真人に対して、ストレートに強い中島俊哉といった対比も非常にエモいところ。苗字は似てますが本当にタイプの異なる選手と言った感じで、それぞれの選手の特徴をしっかりと出せた査定だったように思います。
ひとこと
中村真人と中島俊哉のプラトーン、個人的には大好きな組み合わせ。左投手相手に強いスラッガーというのもまた素晴らしい。これまで再現してきた楽天の選手がみんな楽天の優勝を経験できずに終わっている中、中島俊哉は優勝を味わっています。本当に良かった。