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そして、バトンは渡された
最近瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」という本を読み終わった。
何年か前に一度読み、またどんな話だったか気になって再読してみた。
読み終わった瞬間、涙が溢れていた。
世界がこんなに温かかったらいいのになと思ってしまった。
血のつながった本当の家族でもここまでの愛情を注ぐことができないかもしれないのに。
いろいろな家族の形があるのだと気付かされたと同時に家族について思うことがあった。
幸せなことに、わたしの両親は元気だし、仲のいい妹もいる。
この先、仮に結婚しないとしたら、わたしの家族は両親と妹だ。
この話の主人公の優子ちゃんはいろいろな事情があり、親が5人、親が変わる度に、家も生活のスタイルも大きく変わっていた。
でも、どの親の時にも優子ちゃんはその現実を受け入れていた。
本当の両親に会いたいはずなのに、現実を受け入れて、その時の親の愛情を一身に受け、愛情を与えていた。
親って唯一無二の存在だと思っていたけれど、たしかに、いろいろな状況でそうでない可能性もあるのだと思った。
わたしはわたしの両親の元に産まれてこれてよかったと思う。きっとこの先もわたしの両親は両親で、だからこそ大切にしたいと。
人生の中でたくさんの人と出会う。
友だちや、職場の人などいるけれど、やっぱりどんな時にも味方でいてくれるのは家族だと思う。
どんな人生を歩もうとしても、どんな決断をしても、結局は味方でいてくれる。
この本を読んで改めて家族の大切さと温かさを思い出した。
ほんとうに瀬尾まいこさんの作品は温かくて、登場人物全員が優しい。
寂しい時、優しい気持ちになりたい時、またこの本を読もうと思う。
そして、他の作品もぜひ読んでみたい。