見出し画像

初恋

「初恋」という題名の作品は多い。
この季節、りんごの花を見て思い出すのは、中学に入学してすぐに国語で習った島崎藤村の詩だけれど、高校時代の思い出には、部活の合宿で顧問の先生が歌った石川啄木の詩の歌曲の「初恋」がある。

砂山の砂に 砂にはらばい
初恋のいたみを
遠くおもい出ずる日

静かな旋律に響く歌詞。少年の心を表す歌詞に共感はないが、思春期の複雑な心の有り様と情景が浮かんでくる。

この歌を歌ってくれた先生の「初恋」はどうだったのか知ることはなかった。先生は高校の同級生と結婚し、家庭を築き生涯を送られた。      恋を貫いたという事でいえは、奥様が「初恋」のお相手だったと言えるのかもしれない。