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先生の筆を動かすもの
中国残留孤児と呼ばれる人たちが空港に到着。そこで涙を流したのは、再開した家族だけでなく、記者と呼ばれる人たちだった。この現場を見たのは、長く新聞記者を務める僕の先生。
「そもそもジャーナリズムとは…云々」社会学を学べば、週に一度は聞く文言だ。権力の監視が役割の一つで、権力との対立は宿命。それがジャーナリズムらしい。
新聞記者は、そんな大層な旗を掲げて働いているんだ。すごいな。かっこいいな、なりたいな。
「俺を突き動かしてきたのは、社会への不条理なんだと思う。今思えばね。」最後の講義で、こんなことを言っていた。今後もきっと、忘れない。
「国の都合で、親子が離れ離れ。こんなのおかしいよね。」ジャーナリストを駆り立てるのは、果たしてジャーナリズムの御旗なのだろうか。こうした身近な「怒り」なのかもしれない。
新聞記者一筋の僕の先生。人を動かす文章の書き方を教えてくれた。結局最後まで書けなかったけれど、いつかは先生みたいな人になりたい。