開発秘話をご紹介「煎茶ローストチキンプレート トマトソースがけ」
煎茶ローストチキンプレート トマトソースがけは、しっとりとした鶏のむね肉とジューシーなもも肉を使い、煎茶の風味がしっかり感じられるローストチキンを、トマトの酸味と味噌のコクを活かしたソースでご飯が進む一品です。
9月30日までの季節限定。チャヤ1899東京にて販売しております。
今回は開発にあたった料理人の番場穂乃花にお話を聞き、開発秘話をお届けします。
ー 商品開発の際に大変だったこと、楽しかったことを教えてください。
番場:完成した商品が、最初に思い描いたものとガラッと変わったことが大変でもあり楽しくもありました。
ー 最初はどんな商品を考えていたのですか?
番場:4月から9月までの季節限定の商品として夏らしいメニューを作ることが目標でした。尚且つ真夏だけではなく半年にわたるシーズンで受け入れられることも必要でした。そこで当初はトマトクリームのソースを考えていましたが、社内での意見交換も行い検討した結果、クリームではなく味噌を使ったソースにすることになりました。トマトに和の風味をプラスすることができ、想定よりもさらに完成度の高いソースになりました。
ー お客様からも「トマトとお味噌の絶妙なハーモニー」とご感想をいただきましたね。旬の食材はいろいろある中でトマトを使おうと思ったきっかけは何ですか?
番場:発想のきっかけはレストラン1899 お茶の水で勤務していた際に冬のディナーメニューで提供していたトマトソースの料理です。あと、夏=赤のイメージもありました。食欲が減退しがちな暑い夏にも食欲がわく色だと思います。
ー トマトの赤い色素リコピンは紫外線対策にも効果があって、たしかに夏にぴったりです。
番場:グループ店舗の料理人にも意見をもらう機会を作り、改良を重ねてはまた試食してもらう工程を繰り返しました。両店のスタッフの意見を聞くことができましたので、大変ではあったものの、幅広い視点からのアイディアを取り入れて、自信作に仕上がりました。
ー チャヤ1899東京での時間と環境を上手く使いつつ、お茶の水店へも出向いていたのですね。こだわったのはどんなところでしょうか?
番場:1つ目は火入れ味噌です。麦味噌に砂糖と味醂を入れて火入れすることで甘みを加えるとともに麦味噌独特のクセが取れ、まろやかになります。グループ店舗の料理人からのこの意見を取り入れ、トマトの酸味と火入れ味噌のまろやかな甘みのバランスにこだわったトマトソースに仕上げました。
2つ目は自家製玉ねぎペーストです。十分に炒めて甘味を引き出した玉ねぎをミキサーにかけ、ペースト状にします。
ー 玉ねぎを飴色になるまで炒めるのは手間がかかりますが、これを入れるとおいしくなるんですよね。
番場:そうですね。あとはトッピングの野菜を季節ごとに変えています。チャヤ1899東京ではご常連のお客様も多いため、春は芽キャベツ、暑くなったらズッキーニなど野菜を変え、季節感を感じていただける工夫もしています。
ちなみに、“煎茶”ローストチキンの煎茶とは?
煎茶ローストチキンは、今回ご紹介したトマトソースがけの他に、胡麻味噌だれ、梅卸しだれの煎茶ローストチキン丼にも使われています。
この鶏肉にまぶしている煎茶も絶妙だったので紹介させてください。
初めて見た時、緑色も濃く艶もある綺麗な煎茶だったので「このお茶を焼いちゃうの?!」ともったいなく思ってしまいました。
淹れてみるとやっぱり美味しい。ほんのり香ばしく甘みを感じるお茶でした。
焼いてしまうのはもったいないと思ったものの、食べてもゴワゴワしない柔らかい茶葉ということは淹れても美味しい上質な茶葉ということだと思います。
トマトソースももちろんですが、ぜひローストチキンの煎茶の風味もお楽しみいただきたいです。
チャヤ1899東京は土日祝日も営業しております。
(臨時休業については公式サイトにてご案内します)
御成門駅A4出口から徒歩6分。
「煎茶ローストチキンプレート トマトソースがけ」ぜひお召し上がりください!
本記事のライター:熊本友里奈