博報堂時代の『心・技・体』…心その①:一流は環境を創る(木戸)
こんばんは。木戸です。
今日から、1つずつ、博報堂時代の経験を、『心技体』のテーマにカテゴリ分けし、エピソードを通じて紹介させていただきたいと思います。
今日のタイトルにあるコトバは、僕が営業時代から、今においても、営業マンとして、一人の人間として、最も大切にしてきたコトバです。
正確には、
「一流は環境を創る。
二流は環境を妬む。
三流は環境を恨む。」
一流は、苦しい状況でも自分が成長できる環境に変えていく。
二流は、苦しい状況を人のせいにして成功できない言い訳を考える。
三流は、自分の成長を諦め、人の邪魔をするようになる。
そういった教訓のつまったコトバです。
これは、社会人になる前、筑波大学蹴球部(サッカー部)時代に先輩からいただいたコトバです。
当時の蹴球部には1年のシーズンの最後に「追いコン」があったのですが、僕が大学2年の時、その追いコンの場で、当時卒業する大学4年生の1人のコトバです。
正直、他の先輩のコトバは全く覚えていません。苦笑
でも、どうしても、この言葉だけは忘れることができません。それから15年ほど経ちましたが、部活でも、仕事でも、人生においてもかけがえのないコトバになっていて、営業マンとしても土台になっているコトバです。
ちなみに、奇しくも、その先輩は、博報堂の競合他社の広告マンになり、今でもご活躍されています。
その後、僕は社会人になった後もこのコトバを大切にしながらも、約7年博報堂で営業マンとして仕事をさせていただきました。
当時を思い出して、世の中には2通りの仕事人がいると思います。
●できるだけ働こうとしない人
と、
●できるだけ働こうとする人
皆さんの周りを想像しても、容易に思い浮かぶと思うんですよね。あの人は前者で、あの人は後者かな、と。
とても身近な例で説明するとすれば・・・
自分がデスクの外線電話をとったとします。しかし、尋ねられた担当者(仮にAさんだとして)が不在で席にいません。そんなとき、あなたならどう対応しますか??
「Aは不在なのですが、かけなおしていただけますか?」
と伝える人と、
「Aは不在なのでかけなおさせましょうか?」
と言う人では、相手にとっても、自分にとっても大きく違うと思うんですよね。(コレ、こちらがお客の立場でも、企業の窓口や、行政の窓口の対応も全く同じことが言えると思います。)
例えば、相手にとっては、また10分なのか、30分なのか、1時間ほど経った後、再度かけなおそうと気を回すストレスが、前者にはあって、後者にはありません。
自分にとっては、Aさんに対して、「●●様よりTELあり。折り返しお願いします。(AM10:30キド)」メモを残す手間が、発生しない前者と手間のある後者。
相手にかけなおさせる人は、伝言を伝える手間、ストレスを相手に押し付けていて、「私はそういう人です」と意思表示しているようなもんです。
コチラから掛けなおさせようとする人は、自分の仕事の手を置いてでも、その手間を惜しまず相手のために動ける人、だと思います。
すごく些細な例ですが、この積み重ねで、雑務に割く時間や、集中力の途切れを招いて目の前の仕事の効率は下がる面もあるかと思います。
でも、その積み重ねで、ルーズボールになった仕事(誰かがやらなきゃいけない仕事)はほとんど後者の人が拾っていく。結果的には、後者の人が頼りにされ⇒仕事が集まり⇒忙しくなって⇒大変な分、成長も早い。
その分、さらに仕事は集まる。そんな成長の循環が生まれると思います。
もう1つ、タイトルのコトバにまつわる印象的なエピソードがあります。
三流は人の足を引っ張るので、口を開けばすぐ人の意見を「否定」します。
ただ、なぜNOなのかと聞くと、具体的な理由はかえってこないことがほとんどです。
博報堂で最も尊敬する上司は、「代案なき否定はただの愚痴」というのが口癖でした。ただ一人で陰で愚痴を言っているようなもの・・・つまりは、議論に値しない、ということです。
もちろん反対意見も大切ですが、反対するときは、必ずセットで代案を述べよ。ということです。
その分、安易な否定はしなくなるし、みんな自分ごと化するようになります。
結果的に、揚げ足とりのような思考回路ではなく、「どうすれば企画が実現するか」を考える癖がつきました。
間違いなく、独立後の現在に至るポジティブな思考回路も、ルールや制度のグレーゾーンを実現可能にしようと常に考えるスタンスも、この上司の教えが原点になっていると思います。
ただ、当時からよく意識して、家庭内でも実践していたので、、、
おかげさまで、木戸家では、人の意見を否定すると「代案は?」と切り返されるので、気をつけて。苦笑
では、今日はこのへんで☆