【3分で読める】気づいたら、そこには競合他社のビールが。絶対やってはいけない初歩的ミスから学んだこと。(木戸)
*博報堂時代の『心・技・体』…体験㉕
こんにちは、HDAの木戸です。
今日はタイトルにあるように、博報堂の新時代にやった最初の大きなミスについてエピソードを交えて紹介します。
広告業界には、『競合排除』という考え方があります。
例えば、スポーツ大会などスポンサーに協賛してもらうコンテンツには、だいたい大きな協賛案件は、1業種1社で、僕のクライアントが入れば競合他社は協賛NGになります。
ちなみに、オリンピックは世界最大のコンテンツなので、スポンサーのカテゴリに分け、カテゴリごとに1社ずつ協賛できるようになっています。
そんな競合排除の流れが日常の中にも根付いており、僕は最初に配属された営業部のクライアントがビール・飲料メーカーさんだったので、、、慣習として、歓迎会や送別会などの部署内での飲み会は全て、クライアントのビールが入っていないお店は絶対NGです。
売上貢献という意味もありますし、何より、競合他社のビールで盛り上がってたまるか。そんな雰囲気さえあります。
まずは、そのくらいクライアント命であり、クライアントの商品命、というイズムが浸透していることを前提に話を始めます。
当然、僕も肝に銘じていました。
入社間もない新人の仕事は、配属された営業チームの歓迎会&送別会の仕切りです。一言で飲みかいといっても盛大なものですし、、、
会の主旨、目的・・・Why
出席者の好みにあった料理、雰囲気のニーズ・・・Whom
会の中での催し物・・・What
これまでにない場所や企画など差別化ポイントをくわえる・・・How
会の主旨にあった会場、雰囲気・・・Where
上の方から順番に予定を調整していく日時調整・・・When
予算管理・・・How much
飲み会の仕切りは、企画に必要な6W2Hの整理が必要となり、ある意味仕事の重要なポイントが集約されています。
そういう意味で、新人がやるには効果絶大です。
飲み会を仕切る際に、その際に、「ビールが競合他社じゃないかだけは気をつけろよ」と念押されました。
僕も、当然、最初の仕切りの会で、一番気を遣っていました。
ただ、その当時、会場となるお店が、ビールの扱いが競合他社からクライアントのビールに変わる、クライアントとしても非常に重要なタイミングだったので、そこに関しては上司が担当していました。
ビールの扱いが会当日に間に合うかどうかを何度も上司に確認しましたが、大丈夫とのことだったので、安心していました。
結果、お店に行くと、競合他社のビールで営業していました。
予定が遅れていて、当日にはビールの切り替えは間に合っていなかったのです。
当時(当日)は、上司をうらみましたし、「自分のせいではない」と主張したかったです。
ただ、今思えば、大間違いだったな、と今では反省しています。
自分の足で、目で確認すれば良かったことです。
直前にでも、お店を下見(ロケハン)していれば、防げたことです。
もし、ビールが間に合わないのであれば、そこから会場を変えることだってできました。もしくは、生ビールは無理でも、瓶ビールを発注することだってできました。何も対策を講じることができず、なすすべなく不満を抱いたこと、それが一番の間違いでした。
この最初の大ちょんぼから、自分が仕切る会(仕事)に責任を持つということがどういうことかを経験しました。
過程はどうであれ、途中を誰が担当していたんであれ、結果が失敗に終われば自分のミスです。
細部に気を配り、全てに責任をもって完璧に開催することがいかに重要かを、失敗を通して身をもって学びました。
言うまでもなく、この時の経験が、コンテンツプロデュースする立場の今に、強く、深く生きています。
では、今日はこのへんで。
このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~35歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。