
『ブルーヘロンのいる森で約束したこと』第21話
♡第20話続き♡
「それとな」ヤシムンが再び口を開いた
「笑顔で言うと相手への執着も消えてゆくんや。
そやけど どんよりしとると何や冷たいように感じてしまう。。それは相手が自分の思うように言うてくれへんかった、してくれへんかったっていう執着にもなったりする。
ハヤト お前の場合、それはゴールドを通して親に愛してほしい、こう言ってほしいっていう執着でもあるんや。
だけどな さっきも言うたように今のハヤトはこの森に迷い込んできたときよりも はるかに成長しとるんや。今のハヤトなら、なんなく乗り越えられるやろ。
駄目ならまた笑って許すこと、そうや何度でもダルマみたいに起きあがれハヤト。
親も人の子や 親も不完璧や。
逆に何ならハヤト、お前から親を愛したれ。
そう言うてもできんかったら無理せんでええ。
あくまでも自分や 自分が笑顔でいること、それが周りにとっての幸せでもあるんや。
ハヤトの笑顔は最高やで」
ハヤトは照れて顔を赤くした
「ヤシムン、恥ずかしいよ。。」
そして小声で言った
「恥ずかしいけど。。嬉しいよ ありがとうヤシムン」
ヤシムンは確信していた
ハヤトなら必ず変われると 今よりもっと幸せになれると ヤシムンはそう思っていた
サヤカはずっとヤシムンとハヤトの会話を黙って聞いていたが、とうとう口を開いて言った
「ねえ そろそろ進もうよ」
その声にヤシムンは答えた
「そやな そしたら行こか」
ヤシムンは率先して森の奥へと進んでいった
♡続く♡
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