そこからわたしは、自意識を感じなくなった。あれはなんだったんだろう。夢見る若者にしか見えない、何か特有の現象だったのだろうか。でも今思えば、苦しいながらに最高の時間だったと思う。あの時間が、確実にわたしの人生に含みを持たせている。それは今でも実感できることだ。(7)

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