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1日目: 分析と戦略なしに戦闘を始めてはならない。(残り179日)
千里の道も一歩より、ただしどの方向に行くか決めてから。
Eh bien, フランス語を勉強することは決めた。
だが、闇雲に始めても成果が出ないか、非常に限られたものになってしまう。
「先人の知恵には耳を傾けよ」というのは、どの文化の昔話でも繰り返されるテーマの一つだ。
どこから始めるか?
AI以前なら「OK, Google……」とやったものだが、2025年の今はPerplexityに「フランス語習得の始め方は?」と聞く。
数秒後に表示された回答の先頭にはYouTube動画。なるほど、最近の情報発信はやはり動画がメインらしい。
図書館に通い詰め、ブログを読み漁った時代から随分遠くまで来たものだ。
Perplexityが提示してきた学習方法を眺めて、「概ね自分が英語を実用レベルまで持っていった時のやり方で良さそうだ」とうなずいた。
とはいえ、もっと効率や効果を高めることはできないか。
6人の言語習得者から学ぶ最短ルート
そこでYouTubeに移動し、いくつかの動画を観て、以下の6名(敬称略)の戦略を抽出した。
ATSU(PIVOT公式チャンネルでの発信)
「【英語マスター最短ルート】日常会話から始めるな/英語学習には順序がある 発音→文法→単語/AtsueigoのATSU直伝/簡単な英会話は難しい【ENGLISH SKILL SET】」Chris Lonsdale(TEDx Talksでの発信)
「どんな外国語でも半年でマスターしてしまう方法|クリス・ロンズデール|TEDxLingnanUniversity」Eikan(Stephen Krashenの‘Comprehensible Input’理論)
「科学者が明らかにした話すための英語学習方法」Steve Kaufmann
「言語学習7つの目標、順番に - Seven Goals of Language Learning (JP & EN Subtitles)」
4から6をより基礎的・理想論的な考え方として位置付け、1から3の具体的な方法論を比較したところ、方法や「どこまでを基礎と考えるか」などの違いはあるが、主な学習の流れは共通していた。
すなわち、発音の規則 → 文法 → 単語 → 会話 → 執筆 という流れだ。
具体的な進め方
以下が、それぞれの工程についての私なりの解釈だ。
発音の法則をつかむ(言語の特徴)
文字列を読んだときに音を思い浮かべられれば、学習効率が上がる。
聞き流し動画などを活用し(中身の理解はまだしようとしない)、音の上がり下がりやリズム、特徴的な部分を知る。その後、発音記号と発音動画を活用し、「どの文字列にどんな音が対応しているか」と「それぞれの音の境界線」を意識的に頭に入れる。
この段階では、自分が正確に発音できるようになる必要はない。
(参考動画:「【英語発音完全ガイド】学校では教わらない発音上達方法」)基礎文法を叩き込む(言語の骨格)
母国語の文法とかけ離れた文法を使う言語を学習する場合、いきなり大量の情報に脳を浸すとパニックになりやすく、効率が悪い。「文法の勉強なしで習得した」というのは、「筋トレや基礎練習をしないで踊れるようになった」に近いと思う。あり得なくはないが、限界がある。
さて、基礎文法までで単語習得に移るか、文法全体を仕上げてから移るかについては意見が分かれる。
【基礎文法までで単語習得へ】
・高頻度に実生活で使うことが予想される場合(実践の中で修正を重ねる方法なので)
・ネイティブスピーカーからのフィードバックを受けやすい環境なら即効性がある
・発音の上達は早いが、ブロークンな表現が身につく可能性あり
【文法全体を仕上げてから単語習得へ】
・ビジネスや教育機関など、公的な場での活用を目的とする場合
・フィードバックをもらうのが難しい場合でも習得可能
・より正確に運用できるようになるが、粗探しが得意になりがち単語(言語の肉付け)
初歩的な単語集を覚えたら会話の練習を少しずつ始める(最初は単語:会話=9:1の時間配分で、単語の習得レベルと度合いに合わせて1:9まで段階的に変化させる)。
単語帳を使わずに自分で言いたいことを考えて、文章を作っていく段階で使う単語を調べるという方法もあるが、私自身は興味関心が一極集中しがちで語彙が偏ってしまうのであえて市販品を選ぶ。会話(瞬発力トレーニング)
その言語を母語として話す人にフィードバックをもらいながら鍛えるのが一番効果的。オンラインサービスが有効。
予習としてレッスン内で話したいことをまとめたり、練習する時にはChatGPTが使える。レッスン本番では、「いま言ってたのはこういう意味?自分ならこんな風に言うかな」というように表現を修正してもらい、わからなかった単語や慣用句を書き残してもらう。復習では修正版の表現やわからなかった単語、慣用句を身に付けてゆく。
(参考動画: 「【最強の英語独学2025】脳科学×AI 最新英語学習」)執筆(精密な運用のトレーニング)
より正確で説得力のある書き方について学ぶ段階。
達成したい目標に合わせてレベル調整をするのが良い(日常で使いたいなら手紙の書き方を学ぶ方が効果的であり、論文の書き方を鍛える必要はない)。
戦いは計画から始まっている。
目的(フランス人の友人の世界観を知り、より深い友人関係を築く)と、目的達成までの進め方(発音→文法→単語→会話→執筆)は決まった。
あとは、
目的を効果的に達成する方法(資格試験を受ける?どの試験のどのレベル?)
短期・中期・長期のSMART目標(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限)
学習に使うツール
これらを決めたら、いよいよ「戦闘訓練」開始だ。