労働搾取、やりがい搾取で成り立っている日本の業界
先日、ちょっと気になるニュースが
わたくしワニも子供のころからアニメに慣れ親しんでいて、日本人の誰もがアニメは欠かせないエンターテーメントではないだろうか?
わたくしワニの子供の頃よく見た、ルパン三世は今でも名作だと思うし、宮崎駿監督のカリオストロの城は日本のアニメ界に伝説として残る名作だと思う。
そして、その精細さ、表現、完成度の高さが世界に誇る日本のアニメ文化であると誰もが認識しているであろう。
しかし、その一方、それを支えるアニメータの労働環境の劣悪さ、報酬の少なさ、ブラックさは昔から伝えられていた。
そして、遂に国連が動き出した。国連が日本のアニメ業界に労働搾取の問題があると指摘。
こうなると、記憶にあたらしいであろうが、ジャニーズ問題と同じでグローバルな海外市市場での活動は一切、閉じられてしまう。日本市場では・・・まぁ、一部にまだ昭和の労働環境の文化が根強く残っている部分もあり、なぁなぁで済まされている部分もあるが、グローバルな海外市場では一切の妥協は許されない。
労働搾取認定されてしまったら、ネトフリ、amazonなどの市場から退場を強いられる。
これはアニメ業界の例であるが、労働搾取、やりがい搾取で成り立っている業界は日本には他にもたくさんあり、なかなか根の深い問題である。
我、IT業界も近年は働き方改革が叫ばれ、少々クリーンにはなってきたが、労働搾取、やりがい搾取は当たり前のようにあった。
この労働搾取、やりがい搾取が日本の昭和の高度経済成長を支えていたという一面もあるが。
そもそも、何故、日本では労働搾取、やりがい搾取がはびこるのか?
一つ目は、古くからの丁稚奉公などの日本の習慣によるものであろう。
いささか江戸時代を舞台にした時代劇のようだが、まだまだ、職人の世界ではこの制度が生きている。
二つ目には、これにも関連するが、労使の力関係であろう。本来労使の力関係は50/50でお互いに対等な関係であるべきである。しかし、日本では古くから、働く側「労」の力は弱く「使」側の力が絶大であった。
「使」側から言えば「仕事をさせてやっている」、「労」側は「仕事をさせてもらっている」、この状況が長く続いていた。(最近は、労働力不足でこのパワーバランスが変わりつつあるが・・・)
三つ目は多重構造の組織であろう。アニメ業界もそうだが、IT業界も、建設業界も、アニメ製作委員会、SIer、ゼネコンをトップとするピラミッドの多重構造である。このピラミッドの頂点、階層の上であればあるほど、ウマ味を享受できる。下に行けば行くほどそれは薄くなり、末端の労働環境は劣悪である。
アニメ業界も、IT業界も、建設業界も、他もそうかもしれないが、これは日本の古くからの商習慣に基づく、なかなか根深い問題である。
「労働搾取」、「やりがい搾取」はやめましょう!を叫ぶだけではなくならない。
一つ目、二つ目は最近の労働力不足、需要と供給の関係のバランスから徐々にかわりつつある。また、働き方改革が叫ばれてから極端な人権侵害のような環境は少なくなってきていると思われる。
三つ目のピラミッドの組織構造をもっとフラットな組織構造に改革すればもっと状況は改善されるのではないだろうか?
と・・・言うところで、アニメ業界は国連が労働搾取で動き出したが、IT業界は労働搾取認定されないんだろうか・・・?
100ワニをパクって退職エントリでバズろうとしたけど、全然バズらなかったワニ。 副業のオファーあればよろしくお願いします。 Twitterのフォローもよろしくおねがいします。@180wani