『フランケンシュタイン』(2024年7月12日マチネ1幕)@ソウル
チョン・ドンソクさん&イ・ヘジュンさん回
ドンソクさん回激戦で大変でしたね。。なんせ登板まで1ヶ月空いたのでチケット状況もあまり掴めないまま、、本当に不安でした。チケットを発券するまで不安で、何なら羽田から「本当に飛行機取れてるかな?宿取れてるかな?チケット取れてるかな?キャスケ日時合ってるかな?」とずっと言っていました。
今回もほぼ韓国語オンリーの世界で不安なまま客席に入りましたが、ワ、ワァ〜本当に来られた、、ドンソクさん観に来られたと思いながら開演まで待っていました。3階席下手。舞台メッチャ暗い。照明の筋が辛うじて見えるくらい。
開演前アナウンスがあったのでびっくりしました。ドラキュラの時もあったのか……!?全く覚えていません(意識がなかったので)。韓国語解像度もゼロからのスタートだったので「 ビクター役、俳優、チョンドンソクです。」が分かるようになっただけでうれしい。根が宝塚ファンなのでここで拍手しそうになってしまった。
○Overture
はいもうこの重厚な音楽!!この時点でもうなんだか非凡なのが分かる。ポップスもどんどん音域が広くメロディーが複雑になっている昨今、ミュージカルでもこんな大変な曲をたくさん作ったのがすごい。音楽ってどんどん進化するんだな……。
トレイラーやらなんやらで聴いたこれを生で聴けた時点で大感動。フランケンオケコンがあるらしいけどそりゃこれは音楽メインで上演する機会があって当然だと思う。
〇実験室
幕開き、い、いる〜〜〜〜〜〜😭!!!ドンソクさんが動いてる!!!3階席から見ても大きいし脚が長い。2月に一目見て以来ずっと動画ばかり見続けていたのでもしかして幻だったのかな?と思ってました。生きてる。生きて生命創造装置の1階から逆光の中登場。韓ミュの照明の使い方本当に効果的。しかしものすごい舞台セット、普段どこにしまってるのこれ。
そしてやっぱりMusic Clipとかって断片でしかないんだなと思った。移動というか、袖に走っていく際の際まで見てると生身の人間が演じている舞台だ〜と感動した。まだ始まったばかり。
雷に反応して怪物が目覚めるところは布をかぶっておばけみたいにジタバタしてた。DVDでは布とかなくビタビタしててそれもホラーだったけどどっちも怖いな。
○ワーテルロー
銃撃の音がデカい!舞台で閃光や煙が上がる!コーラスがもううまい。女声も入ってるの緊迫感あっていい。
指揮官の人は下手のボックス席みたいなやつの2階にいた。ドラキュラのときも思ったけど韓国の劇場って天井高くないですか?3階建て作れるくらいある。そしてサラッと片手倒立とかするスーパーアンサンブル。
わーいアンリが出てきた!!善性の塊!血まみれエプロンでちぎれた脚を持つ容赦のない演出。ビクターが登場するころはかねてからの友人か?というくらい親しげに手叩いて「アンリ!アンリ・デュプレ!!」って言いながら来た。くるぶしまである軍服最高😭😭😭絶対に戦闘要員になることを想定していない😭😭背が高くて姿勢が綺麗で分け目を作る髪型が似合う……つまり軍人の役が似合う……。似合いすぎるのに意外とこれ着てる時間は短い。ここの「僕はなぜ」のやつを勝手に「出囃子」と呼んでいたけどタイミングが違ったので新喜劇風味にはなっていなかった。論文読んでめちゃめちゃシンパシー感じて先に友達認定してたんだろうな。誰と並んでも背が高い。
〇研究室
♪ただ一つの未来
動画はずっと見てたけど実際の前後の流れが分からなかったので上手の2階に最初いることに気づかなかったけど高いところにいるのが似合う。ダイジェスト動画を見てこの曲にガッチリ心掴まれたので本当にフランケンを観に来られたのが嬉しすぎて、曲始まる前からもうワクワクワクワクしてた。
いや本当に舞台装置の力の入りようは羨ましくなるレベルです。死体が入ってる檻がまずデカいんですけどあれ4つも袖に置ける?ぶら下がったりできるから相当しっかり作られてるんだろうなと思う。
めちゃめちゃめちゃめちゃ楽しみにしていたただ一つの未来は意外にも動画で見て聴いてたまんま!という印象でした。多分もう何年もずっとマックスで歌がうまい。それ以上に驚いたのがお芝居の細かさです。あの歌を歌いながらあんなに細かく目線や身振り手振りを使える?なんか「工数が多い」という印象だった。アンリの言うことにもよく反応する。眉毛がよく動く人は大好きです。腕を横にシャーンとするやつとか手叩いて笑うやつ(これ身を乗り出すの怖いと思う)とか見られて嬉しかった。
自分のターン、アンリのターン、歌、芝居、の往来に凸凹がなく緊迫感を保ったまま歌い終わりまでドカーン!といくからすごい。歌バトルみたいでかっこよくて、最後の伸ばしとかビリビリした。
ウェリントン将軍は日本版ほど親しげでなく終始微妙な空気が流れていた。アンリに話すとき声裏返ってたのはウェリントン将軍のモノマネだと次の日理解した。ここでもう친구って言うんだ!!大好き軍服ここで終わり。。
♪君の夢の中でRep.
ここで君の夢の中で!!なるほどなぁ!!!
〇ステファン邸
♪平和の時代
君の夢の中ではこの転換のための時間でもあったのかもしれない。もう前の場面とは異空間のようなセット!韓国の舞台、奥行きも広いなぁ……。
コーラスが美しくてペアダンスが華やかで全場面見ごたえがある。アンサンブルの男性がマッシュとセンター分け多いのは韓国感じる。
帰郷したビクターはほんとに見向きもせず足も止めずにすぐ下手の方に曲がっていった。場をとりなそうとルンゲが言ったことをアンリが繰り返そうとしてルンゲに遮られて、笑いが起きていた。爪痕を残したいアンリ。アンリ、君だけが良心だよ……。
なんかこう、ドラキュラは400年の孤独な人生を引きずってて基本誰とも話が噛み合わん、会話というよりは一方的に言いたいことを言って去っていくみたいな感じだったからこんなにポンポン人と会話をしているドンソクさんを初めて見た(友達と親しげに話すとか、家族とのピリついたやりとりとか)。人間だ。
♪独り言
う、美しい声〜〜!ジュリア〜〜〜〜〜〜〜!!!!高音までヒロイン声すぎる。この曲大好きだ。レチタティーヴォっていうのかな、オペラとかのあまりメロディアスではなく語るように歌うやつ。クラシック音楽取り入れててやはりとんでもない作品だと思った。なんか、フランケンシュタインは指揮するのも難しいだろうな……。
〇フランケンシュタイン城の前
♪孤独な少年の物語
火葬の場面、火の表現がリアルですごい。お父さんに石を投げたあと走っていくとき、ヤングビクターが転んでアンリが助け起こすやつよかったなぁ……子どもの頃のビクターのそばにいてあげたかっただろうなと思った。
お母さんの死体引きずるのとか黒焦げの死体を拭くのとか怖いだろうな、、しかも橋の上けっこう高そう。そしてヤングビクターくんのしゃくり上げて泣くお芝居は見ていて苦しくなるくらい迫真的だった。
ヤングジュリアちゃんのあんにょん❣がかわいい……!ここで叔父さんに手パンッて払われるのもかわいそうだった。。普段私は子役を見ただけで泣いてしまうんですが(雪だるまつく〜ろ〜で即号泣)、フランケンは子役も見ごたえありすぎてのめり込みすぎて全く泣かなかった。ビクターとジュリアが一緒に遊んでた場面かわいかったな。しぅ〜〜ん!(風車)
留学させるところは指切りしようとしたのをまたもおじさんに引き裂かれてしまう……。エレンが荷物持って見送りにくるお別れが悲しすぎた……ビクターも泣きながら去っていくから本当は寂しかったんだな、、臣くんビクターは覚悟の決まった顔をしていて、子供時代のなかった子どもだった。
回想終わって脳がーー!!って言いながら跳び出してくるビクター(大人)かわいかった。家族の前とアンリの前で人格が違いすぎる。
〇酒場
♪一杯の酒
喧嘩が幕の向こうに影で映っててその間から出てくる演出なんかいいな。アンリが仲裁に入ったあとなんか脚揃えて殊勝な感じで座っててかわいかったし、なんか犬の鳴き真似ワウワウワウ!ってしてた。え?私はドンソクさんの犬の鳴き真似を聞いた。
ヘジュンさんアンリは僕の奢りっていうとき全然お金なさそうで勢いだけで言っちゃった感あってかわいかった。でそれを聞いてムスッとしたままそのへんの人に酒を振る舞うビクター!まったく!!!
ドンソクさんビクターとヘジュンさんアンリは楽しそうに酒を飲み交わしていました。わぁ〜〜踊ってる〜〜〜〜!!!曲終わってルンゲ入ってくるとき全身うにょんうにょん軟体動物みたいな動きしてて何あれ手脚が長すぎる。背が高すぎてルンゲへのキスもこめかみあたりである。
机超えながらマイクオフのハッハッハッハ!って笑い声聞こえてきてこの後のド鬱展開を考えながらもとても幸せな気持ちになりました。ケサン!
〇法廷
♪殺人者
サーリンジャーサリンジャー。橋のセット再登場!すごい!!裁判官もたくさん!酒場にもいたのにアンサンブルの人たちいつの間に!?
ドンソクさんビクターは説得される場面も冷静だった。しっかり椅子に座って机の上で手組んでまっすぐ前見てて皇帝の執務室か?でもたまに厳しい表情作って俯いてたのよかった。首がほしいの?と言われたときも特に驚いてはいなかったから自覚はあったパターンですか……ところでドンソクさんの脚の長さを考えたらあの机けっこう高くない?
♪僕はなぜ
この曲も大好きです。劇中で何回くらい왜(なぜ)って言ってるんだろう。これも独り言と同様独白的な曲だと思います。この曲の終わり方めちゃくちゃかっこいい。闘技場のやつだけどバロック音楽みたい。全体的にパイプオルガンがバーーみたいな感じで宗教音楽っぽいテーマで統一されてる。こんなに冒涜的な話なのに。
なんかもう夢中すぎて覚えてないんだけど僕はなぜのあと壁取っ払われたらまた橋があったのかな?奥行きもどんだけあるのという話である。市長の横にジュリアいたように思うんだけど、それによってジュリアがお願いしたのかな、というようにも思えた。記憶違いだったらすいません。ここで叔父さんが無罪を主張した理由があまり分かってなくて。
〇刑務所
♪君の夢の中で
殺人者のBGMの中格子が降りてきて監獄に。手前にくっきり影が落ちてるのすごい。
格子越しのお芝居が良すぎる。ヘジュンさんはわりと感情的だったけどドンソクさんは呆然としたまま優しく諭してるみたいな。怖くないから出ておいでよ〜って言うみたいだった。あるいは説得しながらも葛藤していたのかもしれない。
細身のヘジュンさんが格子の前でむこうに大柄のドンソクさんで遠近法どないと思った。てかドンソクさん大きい。ドンソクさんも細いと思ってたけど肩しっかりしてるせいかコートを着るとシルエットが他の人より一回り大きい。
ヘジュンさんの君夢は事前に歌唱動画も出てたけど知る限り一番高い。清らかすぎてそのまま天に昇っていきそうでアンリらしいなぁと思ったりした。美声だ。ビブラートは抑えめで最後まで声量しっかり。
もうこの後生命創造くる!と思って大興奮して手握りしめてめちゃ笑顔になってしまってごめんアンリ。
〇フランケンシュタイン城の前~実験室
♪偉大な生命創造の歴史が始まる
とんでもない大大大ナンバー。とんでもないので、ドンソクさんのこれが聴きたい~~!とずっと思っていました。最初は城の扉だけ開いてて背を向けたビクター右手にアンリの首左手に桶。ここの立ち方も人によって違うということを翌日知って震える。
生命創造は知ってるのより半音低い。その曲まだ低くする余地あったんだ。上も高いからかなと思ったけど、最後までオクターブ上げることなく地の底から響く声で歌いきってものすごかった。死んだ親友を地獄の死者呼ばわりするけどいやどっちが???という気持ち。
生命創造装置はすごい。2階建てで普通に人が立ったり中に入ったりできていろんなスイッチやらなんやらたくさんついてて火花とか散る、どんな精密なつくりになってるんだろう。近くでじっくり見たいよ~。あちこちいじりながら生命創造を歌うけど、ながらで歌うような曲ではない。なのに一挙手一投足一音入魂すぎる。歯車回しながら音ガン上げして叫んだりする。叫んだかと思えばちょっと冷静になったりして歌唱のコントロールにも気を配れるのすごいな……と思ったところあった。すごい歌ってる感なくすごい。ドンソクさんビクターは「신과 맞서 싸운~나~는」まで一息です。
あとこれはドンソクさんビクターだけかもしれないけどアウトロにかぶせて生命を創造した!!って叫んでた。声がデカいしマッドだ。あ~~……もう一回見たいなぁ……。表情とかもう一回確認したいなぁ……。
そして生命創造装置をいろいろ戻して冒頭の場面。これ、翌日ソンロクさんの回を見て思ったけど、ドンソクさんビクターはアンリを迎えに行くスピード感速かった気がする。扉の前のバー上げるのも重たそうなのを息せき切って上げてる印象あった。
変わり果てたアンリ……対面したビクターは床に伏せて猛獣を扱うみたいにおそるおそるアンリ、アンリと声をかけていた。
そしてルンゲを殺したあとの怪物、ち、血糊!!!!!!これは知らない演出だ!!ビクターが鎖で首を締めようとするところは想像以上に本気で締めて怪物も抵抗しててすごかった。
そのあと怪物が逃げる窓、ビクターが銃で撃ったらガラスが落ちて穴開いたのすごかった。ラストアンデーの高音でものすごい高さ出してて一人で3オクターブくらい出してます。半端ないね。
なんか5ヶ月ぶり2回目のドンソクさんとか感極まって変なところで泣いたらどうしようと思ったけど泣いてる暇なかった。ずっとのめりこんでて幕間は変な顔で笑いながらお手洗いに並んだ。私は叫びそうだったのに韓国のオタク冷静だな……と思ったけど、やはりチケット難公演、訓練されたオタクが多かったのかもしれない。幕間20分てやっぱり短くない?何より出演者が大変じゃない?ここで衣装変える人もいるだろうに。カテコ撮影のため望遠レンズやらビデオカメラやら準備してる人をロビーで見かけた。異文化すぎる。私も動作確認しました。
2幕へ↓
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