日本産業精神保健学会2024に参加してきました
普段は参加していないのですが、精神保健学会に参加しての各種「学会」の改めての感想を書き記しておきたいと思います。
私たち専門職、特に臨床の場においては特にかもしれませんが、医師が指示をする、看護師は言われたことをこなす、みたいなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、産業保健の分野では、というか対人的な支援の場面では、個人個人が考えて動かないといけないし、「正解」というものはなく、本当にこれでよかったかな、他に方法はなかっただろうか、と悩み続ける仕事、そしてそういう専門職でいたいなと思うんですよね。
(治療の場面でもクリニカルパスはあっても、体調はお一人お一人ちがうので、ある程度のマニュアル・お手本はあっても、やっぱり個をみるお仕事だなと思う・・)
HOW TOがないわけではないんですが、腰を据えて産業保健をしようと思うならなおさら、人の考えに触れて、自分の感性を磨くというか・・
そういうことが求められているんじゃないかなと思うので、HOW TOなら別の場にあるのではないかなと思うし、受け身の聴講なら本を読んだり、いろんなセミナーを見つけて出たらいいのではないかなと思う。
もちろんそれも大事だけどせっかく産業保健職同士、切磋琢磨学ぶならやっぱり「ディスカッション」に出るのがよいと思う。
研修会でも勉強会でも学会でもそうかもしれませんが、そこが「恥かいても出ていって、ひとまわり成長したい、今よりできること増やしたい、私見を深めたい・広げたい」などと思えるかどうかかなと思う。
学会にでたら、大御所の先生ほどフランクで、えらぶってなく、職種の垣根(産業医がこの仕事で、保健師やカウンセラー、栄養士はこうでしょみたいな)がなくて、横並びで他の職種を尊重する姿勢を感じます。
今回私は一日だけの参加でしたが、申し込んだワークショップで同じグループに
①いつも学会の抄録でお見かけしている先生
②大御所の弁護士先生
隣のグループには
③大御所の研究員の先生
で、その中に今回の本当のコメンテーターもまじっていて、シンポジウムさながらの状態でした(すごかった)。名前出してもいいんでしょうが、一応マスクしますね笑。
先生たちからすると、自分たちが大御所だなんてひとつもひけらかしもしないし、どちらかというと身分を明かさずみなさんに同化するというか、そこまでも深く考えていないのでしょうが、一個人としての意見をのべられ、他の職種・他の人の意見に興味関心を持ち、疑問をぶつけあい、議論をされていました。
学ぶ姿勢の中に、
産業医だからな!
それは保健師がやれよ!
心理職の仕事でしょ
的な人はいないの。
こういう姿を見習って、一生が学びだなと改めて思ったし、私はなんだか先生方の姿勢に震えちゃいましたよ。。
②の先生に関しては、後日談がありまして、わたしはお話は何度も聞いたことがあるのですが、直接お話するのが初めてで、ワークショップが終わってご挨拶をさせていただいたところでした。
翌日、ご挨拶がてらメールを送らせていただきましたが、その日の午前中に先生がされていたシンポが、みなさんにどんな印象を残せたか、時間が限られていたけどどうだったかなどきかれ、当日使用した資料までいただきました。
わたしはそのシンポには参加していなかったので、そのことを率直にお伝えしたのですが、ちょうどお昼を一緒に食べた保健師から、かなりディスカッションが盛り上がった、ぜひ録画をみてほしいという話をされていたので、そのことをお話しました。
こういうことがあるので、ご挨拶に行った際は、臆せず自分の思ったこと、感じたことなどを率直に先生にぶつけてみるといいよね、と思うし、お話するときやメールをするときにお堅い定型文みたいなものじゃなくて、自分の素直な気持ちを書いたりしてやりとりする方がいいなあと個人的には思います。
その先生の、シンポが有意義なものになったか、みなさんがどう感じられたかをフィードバックをもらってよりよいものに!というマインドや、次の機会にはどういうことができるかなど、多分そこまで考えられているんだろうと思うと、本当に頭が下がりますし、勉強になりました。
グループワークの中でも「心理職だったらどういうことができる?」「どう思う?」と積極的に発言もされるし、他の方が話しやすい流れを作るのがさすがだなと思って。
他の勉強会でも他職種が交流できるような設計だと学びが深まるかも、と感じたのでした。
まとめ
これから学会に行かれる方はぜひ、いろんな方と対話をしてみるとよいのでは~と思いました。私も心がけてみます(本当は苦手なんですけどね😅)。
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