【無料公開中】タバコについて学べるところ
産業保健関連の勉強をしていても、どうしても詳しく専門書や専門学会などで学ぶ必要がある部分が出てきます。
糖尿病、高血圧、メンタルヘルス、睡眠、運動・・・
タバコもそうです。
・タバコの害って説明できる?
・やめるメリットは?
・やめられないのはなぜ?
・加熱式タバコって何?紙巻きたばこよりも害は少ない?
・禁煙するときのコツって?
・禁煙外来ってどのくらいかかる?
・再喫煙防止のための工夫とは?
きかれてこたえられますか?
禁煙支援をする、タバコの研修をする(従業員向け、専門職向け)、受動喫煙防止対策を進める、などいろんな場面があるかと思いますが、知識が不十分だとできません。
タバコ関連の勉強は多岐にわたりますので、地道に学びを進めていくのがおすすめ。(ローマは一日にしてならず笑)
質問されてわからないところはそのままにせず、すぐに調べたり訊いたりして、確実に自分のものにすること。それは栄養指導も運動指導も一緒かと思います。また、糖尿病の分野もそうですが、どんどん新しい情報が出てくる(タバコでいうと加熱式タバコなど)ので、置いて行かれないように勉強し続けることが必要です。どういうところで情報収集したり、学んだらいいか、わたしの知っている範囲ではありますが、ご紹介します。
①産業医科大学大和先生が資料を掲載しているサイトにアクセスして穴が空くほど隅から隅まで資料を読みあさる。
http://www.tobacco-control.jp/
喫煙対策といえば、大和先生。
わたしは20年前から先生の書籍や講演、研修などで勉強を続けてきましたが、このサイトには、大和先生が各地でご講演されたときに使用した資料がダウンロードできるようになっています。
昔は、他の先生の資料を使いまわすなどご法度だったので(今では許可をくださる先生が本当に増えた)、当時はすごく斬新で、本当に助かっていました。ただ、写真が多いので(わかりやすいんだけど)ダウンロードには少し時間がかかります。
②大和先生のメルマガに登録する
また、①のサイトの一番上に、大和先生のメールアドレスも書いていますので、「メルマガを希望します」と送れば、先生からの最新の情報発信を受け取ることができます。(わたしも自分の事業所の取り組みを紹介してもらったことがあり、そのときすごくうれしかった!)
最近の喫煙対策の動向だったり、各地で行われている研修などの情報も受け取ることができます。
大和先生のメルマガに登録していたら、かなりの研修開催情報がきますので、それに「適宜参加して、資料だけで勉強するのではなく、実際に聴く」ことが大切かなと思います。タバコ対策や禁煙支援を専門的にされている先生は、本当に丁寧な方が多い!研修会に参加したら、よーくわかるようになると思います。ぼちぼちでいいので、年に数回は学びを継続する機会が得られるよう、意識して研修会に参加されるとよいかと思います。
③日本禁煙科学会もしくは日本禁煙学会に参加する
日本禁煙科学会・・・日本に禁煙の講習会がなかった時代に、日野原重明先生が発足した日本ではじめての禁煙に関する学会です。禁煙を「感情論」ではなく、「科学的根拠に基づいて粛々と進めていく」ことが大切だという日野原先生の理念に基づき、「支援」に重きを置かれた学会だと感じています。産業保健職としては、非常に現場に役立つ支援の学びが多い学会で、私は学会員でもあり、学会が認定している禁煙支援士を取得しています。年間を通して「育成講習会」が5,000円と格安で半日みっちり受けられます。昔は、自宅近くで開催されるときを狙って、年1回は受けるようにしていましたが、今はWeb開催も、ハイブリッドもありますので、受講しやすくなっています。学会にもぜひ1度参加されてみてください。
日本禁煙学会・・・禁煙および受動喫煙防止に関する学術研究や調査の推進などが主に学べる学会です。わたしは、日本禁煙科学会員ですが、その年の開催地が参加しやすい学会に参加しています。日本禁煙学会は、支援職だけでなく、さまざまな職種の方が発表されている印象です。ドクター向けの内容も多くあります。
どちらの学会も勉強になります。学会員にならずとも、年に1度はどちらかの参加されるとよいかと思います。
④くまもと禁煙推進フォーラム
https://square.umin.ac.jp/nosmoke/
「禁煙資料館」に使える資材がいっぱい!読むだけでもすごく勉強になるし、禁煙支援をする上で使える内容も盛りだくさんです。
ぜひのぞいてみてください。
⑤たばこと健康に関する情報ページ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/tobacco/index.html
最新の禁煙支援マニュアルもこちらに載っています。
タバコを吸っている方の面談をする機会がある方は、一度さらっと目を通しておくことをお勧めします。
各自治体の受動喫煙防止対策の進捗もわかります。
⑥厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco
教科書のようにまとまっているので、のぞいてみるとよいです。
行動変容ステージに応じた支援などにも触れていたり、他の生活習慣病との関連も書かれています。
⑦禁煙は愛 禁煙推進Webサイト(日本医師会)
https://www.med.or.jp/forest/kinen/
パンフレットもあります。
絵が多くて、ポップに学べるサイト。
⑧書籍
加熱式タバコについては、自信を持って指導できる方は少ないんじゃないかなあと思います。それは、私たちが勉強不足ということ。
加熱式タバコを吸っている方は、「健康被害をより少なくしたい!」と吸ってらっしゃる方が多いです。結局は、デュアルユーザーとなってしまっていることも少なくなく、数年後数十年後に出てくる健康被害もはかり知れません。加熱式タバコについても、徐々に健康への影響に関する科学的根拠データも出揃ってきていますので、大阪国際がんセンターがん対策センターの田淵貴大先生のこちらの書籍をお勧めします。
(まとめ)
他にもたっくさんありますが、紹介した上記だけでも読みこなすには至難の業です(笑)!とりあえず、開いてみて勉強してみてはいかがでしょうか。