お箸の講座で感じた とりとめのないこと
私は時折、小学校でお箸の講座を担当させて頂いています。
本職とは無関係。マナー講師という肩書きを背負って行いますけれど、プライベートの活動です。
昨日は約4か月ぶりに、都内の小学校でその講座を実施してまいりました。
小学校2年生を対象として、保護者の方々の参観のもと行われたのですが、公開授業として実施されたのは約2年半ぶりのことです。
コロナ禍におけるこの講座の経緯をたどると、とても感慨深いものがありました。
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昨日伺ったのは、昨年度、何度も延期を繰り返し、結局実施に至らなかった学校です。
年度を越えてしまいましたが、プログラムに変更を加えながらも、やっと昨日、実施することができました。
元気いっぱいの児童のみなさんを前に、こうして実施できたこと、
そして多くの保護者の皆さまにもご覧頂けたことに、安堵したような、心に明りがともったような感覚を覚えました。
思えばお箸講座に限らず、この環境の変化にどのように対応するのか、ということは、のんびり屋の私にとって、ずっと大きな課題だったように思います。
そんな中、昨日は、コロナ前に戻ってゆくというよりも、新たな環境に向けて一歩前へ進んだように感じたのです。
大げさかな。
とはいえ、一方で、この状況下、まだまだ向き合わなければならないことがあると感じます。
変化を追いかけているうちに、何か大切なことを置き去りにしてしまいそうになることもあるように思うのです。
コロナによって、パラダイムシフトが起こったことは確かでしょう。
新たな価値観も生まれました。
けれど殊に、マナーの本質は変わりません。
環境は変化しても、不変であり続ける大切なものもあるということ、
臨機応変に「形」は変えても、根底にある「心」はゆるがないのだということは、心に留めておきたいな、と。
昨日は、そんなことを小さく誓ったのでした。
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なんのこっちゃ? だったらごめんなさい。
昨日は、小さな顔に大きなマスクをつけた児童の皆さんを前に、心がちくちくする瞬間がありました。
お伝えしたくてもできない言葉があって…そんな時に思ったことです。
非日常のお箸講座は、思いを巡らす機会になったものですから、自分のための備忘録のつもりで記しました。
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お読みくださいまして、ありがとうございました。
内容とは無関係ですが、先日出会った可愛い花々の写真を添えて おしまいにいたします。