イメージによるカラダ創り
私はダンス指導での「引き上げ」の時、砂時計のイメージで話します
「上虚下実」は砂時計の砂は下に流れ
「上実下虚」は砂時計の砂は上に戻る
ジャンプなどする時は、カラダを軽く浮力をつけるべく、砂は上に🔼(上実下虚)
ルルベ(つま先立ち)でキープする時も同様
逆にジャンプの着地などでは、砂は下へ🔽(上虚下実)
着地で砂が上だと、足で踏ん張って静止することになり、力んでしまい…ブレるリスクもあります
砂を下に流せば、カラダの質量で力まず着地出来るわけで…筋肉はインナーマッスルでさえ、最低限しか使わないので疲れません
着地で踏ん張って力む人は、床と喧嘩してる人なのですね
12年前に雑誌・書籍に書いたのが🔽
紙をくしゃくしゃに丸めて投げても、あまり高く飛ばないけど…
重さのある石ころは高く飛ぶ…ということ
砂を上にして「引き上げる」という意味は正にこれ!
同じ雑誌と書籍に
「起きている小学生は抱っこしても軽いけれど、寝ている赤ちゃんは重い…」と書いたのも同様の意味で
虚体重(砂が上)
実体重(砂が下)
というコトバで、体重(質量)の虚実を表現してきました
その様に昔から、私はイメージでカラダが軽くなったり重くなったり…を指導してきたのです
以前、私より身長が高い(175センチくらい)の、フランス人女性ダンサーをリフトしたことがあります
ダンスでのリフトは🔽
タイミングと軸が合うことと…肝心なのは信頼関係!
それさえあれば、身長差関係なく可能です
逆のケースもあって…
ミュージカル振付の時、リフト指導で女性を私が持ち上げようとして…
「先生、私重いから無理です!」と、彼女が上で暴れた為
落とさない様に変な踏ん張り方をして、腰を痛めた(軽いギックリ腰)経験もあったり
彼女は身長が自分より低い私に、不安を感じたのかもしれないけど😅
自分を重いと想い込み…実際に重くしてしまったのですね
私がいつも生徒に行うのが、実証実験によるマインドリセット🔽
足を腰幅より少し広めのスタンス(2番ポジション)で、上体を引き上げ(肋骨を立て)
誰かに腰周りを持ち上げようとされても…
意識を足裏(から地球の中心)に向ければ重くなり
意識を頭の更に上(天上方向)に向ければ軽くなる
…というもの
軽くした時はパートナーの導きで、踵が自然に浮き上がります(肛門から引き上がる感じ)
重くすれば足は床に吸い付いて、踵は浮き上がりません
砂時計の砂は…体内の水分に置き換えても良いですね
実際、体内は60-70%は水分ですから
更に(余談ですが…)
水には記憶があると言われています
水と空気は地球も人体も巡っているので、私は信じているし…
カラダが様々な動作を記憶するのは、筋肉や神経…もちろん脳もだけど、そこを循環している水の記憶力だと想うから
私はカラダの内側は、イメージで動かせると信じているのです☺️
イメージで重さや質量を変化させるのは、難しくありません
体内の水分だけでなく…
人の皮膚のセンサーにも、記憶力や転写能力があります
動きの質感は触れることで複写出来るから…
先程の引き上げ動作からストレッチなど、触れるペアワークは動きの上達に凄く有効なのです(ただし受ける側が、素直である前提)
私はストレッチから重心コントロールなど…全てイメージを大切に、深部の操作を行っています
クルマの運転でハンドル操作やアクセル、ブレーキを力んで動かす人は…慣れた人ならいないはず
その時インナーマッスルは、最適かつ自然に(言い換えると勝手に)働くので、筋肉の操作など意識する必要はありません
むしろ、意識するから出来なくなってしまうこと…多いですよね?
「脱力」など、意識するから出来ないわけで…
動作に集中すれば無駄な力みは抜けるもの
⭐️脱力に関しても12年前から「良性脱力」「悪性脱力(虚脱状態)」というワードで表現してきました
1人では気付きにくいことも、ペアワークや接触ワークで体感出来るので、触れ合う練習はとても有効ですね
今のペアワークの原型は、実に15年以上前から行っていて
それ以前に、普通のダンスレッスンのワークを含めたら…30年以上は指導の試行錯誤を重ねてきました
指導対象の体質(骨格タイプや筋質など)や年齢に応じた指導経験で、今のやり方に行き着いたのです
昔はやっていたけど、今は全くしないのが…例えば🔽
開脚前屈で背中の丸い部分(胸椎や腰椎)を、真下に強く押す様な古いやり方…
私は絶対にしません!
真下に押すのは、特に硬い人にはデメリットしかないから
皮膚は神経を通じて本能に直結するので、防衛本能が働きます
重力方向に押すにしても…
硬い人の上体を真下に押せば、カラダの内側の本能が押させまいとブレーキを掛けるから…
皮膚のブレーキを解除することを優先すべきなのに、わざわざブレーキを掛けさせる行為が強押しなのです
それを根性とか気合いでやることが良いというのは…
あまりに古いやり方だし、怪我のリスクもありますから
良いとは絶対に言えません!
皮膚を通して体内の水分を揺らして、重力方向に水分が流れる様に導けば…
カラダが「液状化」して、重力方向に"勝手に"沈みつつ伸びていきます
私が子供の頃、家にいつも数匹の猫が居て…猫を可愛がると同時に、猫の動きに魅せられて育ちました
身長の何倍も高く跳んで、着地はふんわり…身のこなしが素晴らしい上、彼らはストレッチも筋トレもしません!
正に猫のカラダは液体といえますよね?
液状化すれば前屈系はとても簡単で、怪我のリスクもありません!
後屈系も屈曲点を挿す(押すではなく)ことはあるけど…それでも基本は皮膚の回転方向の導き優先です
後屈系は眼球の導き(視点・視線の誘導)でも、かなり変化します
強押しリスクについて補足すると🔽
マッサージの強押しみたいに、きついと「やった気になる」のですね
更にはリバウンドも…
怪我はしなくても、一時的に強引に可動域が広がった感じがするけど…
皮膚の記憶力にはネガティブな感覚が刷り込まれてしまい、元に戻ろうとします(実際、戻るのです)
でも一時的な可動域の広がりを取り戻したいから、依存してまた強押しをするという…
マッサージ直後は楽だけど、すぐに元に戻りますよね?
また揉み返しによる痛みが出たり…
強押しストレッチも同じこと
要するに、強押し系はリバウンドするんです
強押しはカラダの深部ダメージもあるし、リバウンドするけれど
押す側(指導者やトレーナー)も、押される側(ダンサーや生徒・選手など)も、一時的達成感=ドーパミンが出るからか
本当の意味で結果は出ていないのに、中毒的に求め合う共依存に陥る結果に…
共依存に陥りやすいのは🔽
押す側/視野が狭い教祖タイプ(酷い場合サイコパス)
受ける側/迷える子羊タイプ
まあ…それでお互いハッピーなら何の問題も無いわけで、求め合うのだから仕方ないし
完全に主役は指導者やトレーナーで「俺(私)が柔らかくした!」というパフォーマンスであって、受ける側が主役じゃないから
結果が出ない時は、受ける側の問題にされちゃったり…
これじゃカラダも本質的転換は望めません!
当然ダンスも上達しないけど
…受ける側は「頑張っている私!」という歪んだ満足感に浸れるという
実に不思議な世界観😂
私は最近の名刺に書いてないけど…一時「プロダンサー育成家」を名乗っていました
この様なblogも、これまで1万人以上を教えてきた経験で書いているのです
今教えている子達も、ダンスや表現の才能ある子達がたくさんいるので…
プロとして様々な現場で活躍したり…
将来彼らが指導者になった時、きちんとした内容のものを伝えて欲しいから…
私はしっかり本物を伝えていきます!
文化は人から人へ伝わるもの
私がイメージで伝えられるのは…中学生の頃に通っていた塾の先生が、心身統一合気道(氣の研究会)の黒帯だったから
彼に氣の研究会の「折れない手」(腕がホースで指先なら水が出ているイメージのワーク)を教わり、イメージする大切さを理解したのがきっかけで、私は自分の人生をイメージ(強い想念と行動)によって拓けたと言えるでしょう
どんなに触れて伝えても…やはり自分のカラダは自分のもの
本人がどうイメージするか?をわかりやすく伝えられれば、カラダは確実に変わります
この世は想念で動いているのだから…
イメージが出来る出来ないで、上達の度合いは変わるのです!
動きのお手本が無いコトバの指示…
例えば芝居で演出を受ける時などは、演出家が何を伝えているかを理解しイメージ出来てこそ、演技として表現出来るもの
想像は創造に繋がりますね