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失くしたものはなんですか?

感情、心を輝かせるものは何なのだ。
呼吸をすることが生きることなのか。

雨に降られる。
全身がボトボトになるまで、シャワーを浴びるように。
そうすることで、否定、疲れ、嫌なものが自分から流れていくように感じる。
けれど、心のもやは晴れないまま。

冷えた身体をシャワーで温める。
身体は温まるけれど、心は冷たい。
何かが一緒に流れるのを感じる、それがもやではないことだけは、心のどこかで感じている。
スッキリしない。

毎日同じようなことを繰り返す日々。
起きて、学校へ、バイトへ、仕事へ向かって、
空いた時間にスマホを、テレビを眺めて、帰って、ご飯を食べて、シャワーを浴びて、寝る。「呼吸をする」ために自分の時間を流している。

雨、シャワー、時間、それらと一緒に何かを流してしまっている、それは「感情」・「感動」、いわゆる「心」と呼ばれるもののような気がした。

「どうしたら流してしまっているものたちが、もう一度心の中で輝くのだろう。」
ベッドの上で考えた。けれど答えなんて出てこなくて、なんで答えが出ないかすらもわからなくなって、考えるのをやめた。ベッドの上で。

流され切らず、春に残った雪のように薄っすらとした感情を頼りに、カーテンを開けた。
たったそれだけの事だけれど、心が温かくなった気がした。
次の日、玄関を出てみた。また温かくなる感覚がした。わずかな感情が輝く感覚。

それからわずかに感じた心のセンサーを頼りに、自分を動かしている。
徐々に、小さいけれど、輝きを増している。
「生きている。」と感じている。

本当の意味で「感情」を失くすことは、少ないのかもしれない。注意して見てみたり、ふとした瞬間、家の中で失くしものが見つかるように、心の中で見つかるものではないのかな。
そして見つけた「感情」を大事に育むと、また輝き出す。

センサーが反応する場所へ向かえば、
楽しい、嬉しい、好き、幸せ、悲しい、嫌い、ムカつく、辛い。色々な感情を感じる。
その感じるが、僕にとって生きる原点なのかな。そう思う今日この頃。


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