THE 土壌診断〜土を見れば育ちがわかる〜
人はよく足元を見ればその人がどういう人かわかる、なんて言いますよね。
ヒールの高さはプライドの高さ、だというけれど、そのプライドって
わたしにとっては見栄にあたります。最近めっきり履かないな。
ではクイズです、
これらは一体なんのことでしょう。
ペーハー
エヌ
ピィ
ケイ
何やら怪しい暗号?
受信音?
まさかダイイングメッセージ?!
いろいろな答案が出揃ったところで、
今日の記事ではゆうのうえんの土壌調査をお伝えします。
その昔、化学で習ったであろう言葉も出てきます。
うちの畑に興味があってもなくてもよかったら読んでみてくださいね。
ちなみにわたしが高校の化学で覚えていることといえば
担当教師の名前がア○ムだったことくらい。
それが大人になってこんなに化学やら生物やらに夢中になるとは!
睡眠学習に身を捧げていた自分よ、目覚めよ!!!
では本題、
こちらをご覧ください。
手に殴り書いたのが土壌診断結果です。
東京農業大学開発の簡易検査キットで調べてみました。
🥬ゆうのうえん土壌診断メモ🥬
pH 6.0・・・土壌の酸性・中性・アルカリ性の度合いを調べます。
この値は中性です。ちなみに牛乳は6.5、血液は7.0です。
N 2・・・・Nは窒素含有率を表します。窒素は生育生長にとって非常に
大事な要素で通常の値は5。
P 25・・・Pは凛さんでなくリン酸です。欠乏すると実や花に影響します。
(まるでクルクルかっピーさんのような語り・・・)
25という数値は豊富にありすぎて余っている状態です。
K 10・・・Kは金でなくカリです。欠乏すると抵抗力が下がりますが
10という値はオーバーです。平均5。
同行した日本大学の先生の評価は、
バランスが凸凹しているが、大きな病気もなく、元気に暮らしている。
ということでした。わらっていいのかな笑
畑をいじっているのが自分なので、
この数値の意味がよく分かる。
※わたしは科学者ではないので、あくまで個人的な意見です。
PとKの突出もさることながら、今回一番合点がいったのは
N=2
という値。
窒素が足りていないのです。
チーズはどこへ消えたならぬチッソはどこへ、です。
野菜達はそれなりに育ってはいます。
特にピーマンさんは非常に元気!オラオラって感じで実っています。
ですが上品でリッチなお方は
窒素不足に悲鳴をあげておられる。
そう、キューリ。
キューリの葉をよく見ると、
下の方が色が薄く、茶色く枯れたようになっています。それから
逃れるように、上へと伸びている。
ごめんねキューリちゃん。。。。。
泣いてばかりはいられないので原因を探ります。
原因は、冬にありました。
冬野菜のシーズン、キューリの畝には何も植えていませんでした。
土がモロだしでは寒さで土壌微生物が生きられません。
ですので
植物性堆肥をこんもりかけておいたのです。
街路樹の落ち葉が降り積もってるようなイメージ。
そうしてこの春、
キューリの栽培を始める時が肝心だった!!
その堆肥をどかしてから種を撒き、もう一度かけなおせば
よかったものを
堆肥を漉き込んでしまったのです!!!
土壌に漉き込まれた堆肥は
微生物達がわっせわっせと食べる。蓄える。消化する。
この活動で
土中にあったNが一緒に取り込まれる!!!
Nは土壌(微)生物の体内に、ある!!!!!!
小さな生き物なので死んだらそれをまた
さらに小さな生き物が分解しないと
Nは出てこない・・・。
まるで麻薬の密売人がゴクリと袋ごと飲み込んじゃってる様。
あぁ、N。。。。
そして積もった堆肥が残していったもので
虫達もお腹いっぱいの成分がPとKなのです。
さて一方で
自然栽培=堆肥分も使わず、雑草の刈敷きだけで
育てている畑も拝見したのですが
この結果が素晴らしかった!!!
p H=6.5
N=3
P=7
K=5
Nは同じく少なめでありながら、PとKの値が見事で
野菜だけでなく多様な雑草も生えて植物と虫が共生していました。
わたしが有機栽培で面白いと感じるのは
やはり自然と一緒に耕すという点です。
自然の循環に加えさせてもらうことが一番頼もしいからです。
有機栽培は故意に肥料を投入しますが
その投入物を
自然の彼ら(土壌生物)たちがどのように輪に加えてくれるか。
「余ったらどうすんねん」
ここまで考えないと、循環からゴミが出てしまうのですね。
あぁ面白い。やっぱり畑は面白い。
一昨日、キューリの様子を見に行くと、嬉しいことがありました。
なんと、念願の実がなっているではありませんか!!!!
種(固定種3種類)から育てているので
ゆっくりペースではあるものの
たくさんの実をぶら下げてゆらり風に揺られている。
これも、土壌があるおかげなんですね。
ありがとう、土。
ありがとう、キューリちゃん。
⏫ちょい太くなってた今日