見出し画像

シリア ヌスラ戦線 日本人人質

一応、中東のトピックスをメインにnote書いてる人間として

この件について書いといたほうが良いのかなと思い

書いてみます


残念なことに、またシリアで日本人ジャーナリストが捕まったとのこと


「何でシリアなんて危険なとこに行くねん?」

「国が止めてんのに勝手に行ってんねんから殺されても自業自得やろ」


という意見が多いのかなぁと思います

そしてそんな意見が出るのも当然だと思います

ただ「何で行くのか」ということに答えるとしたら

悲惨な事態が今同じ世界で現在起こっていて

でも色んな国の思惑が重なって本当の情報が伝わってこない


現場で一体何が起こっているのか

誰が犠牲になっているのか

真実を自分の目で確かめて

世界に伝えたい

邪悪な西洋諸国の利益のために

日々無残に殺されている人々を救うキッカケに少しでもなれば

というようなジャーナリズムが彼らを動かしているんじゃないでしょうか


もちろん、死を覚悟で行ってると思います

でも、死にたくはないと思います


死を覚悟で生きるのと、死んでも良いと思ってんのは違いますからね

今回、彼を捕まえているのはヌスラ戦線とのこと

ヌスラ戦線なんて初めて聞いたという人がほとんどでしょうか

ヌスラ戦線を説明する前に、まずシリアで何が起こっているのかを説明します

元々、シリアはハーフィズ・アル・アサド大統領という独裁者(と言われている)が、治めていました。

確かに独裁者と言われるだけあって、特定の人々(スンニ派、イスラム原理主義者など)を虐殺したりしていたようです※彼もムスリムですが、シーア派で宗派が違う

そして彼の後を継いだのが現大統領である、バッシャール・アル・アサド

息子です

息子もムスリムで父と同じくシーア派ですが穏健派で、奥さんはスンニ派

かつ世俗主義であまりイスラムを前面に出さず、西洋諸国寄りのやり方で民主化を進め、上手く国を統治してました

その時は国は安定していて海外からの旅行者も多かったとのこと

ほんの数年前の話です

しかし、2010年から始まったアラブの春の影響を受けて

シリア国内でも、親父の代のアサド政権に虐げられていた人々を中心にこの独裁政権を転覆させようという動きが国内で起こり

反政府派と現アサド政権で内戦が起こります

これは一説では、イスラエル・アメリカ及びヨーロッパ諸国が

ロシアと仲良くしたり、イスラエルと敵対するアサド政権が気に食わなかったので

潰すために裏で糸引いたとも言われてます

そして西洋諸国から支援を受けた反政府派vsアサド政権の内戦が繰り広げられる中で

かつて虐げられたスンニ派イスラム原理主義の中の

過激派集団であるヌスラ戦線もアサド政権打倒に立ち上がります

彼らは国際テロ組織アルカイダの支部です

反政府組織とヌスラ戦線は、アサド政権打倒という共通の目的で結びつきます

しかし、西洋諸国にとっては、自分たちが裏で糸を引いている反政府組織と、アルカイダの支部であるヌスラが仲良くするのは面白くない

そこで反政府組織に、協力する条件として、ヌスラ戦線とは手を切るように言ったことで

三つ巴の様相を呈し始め

そこに更にキチガイ集団イスラム国(IS)が国乗っ取りを狙って便乗したことで

四つ巴になり

更にクルド人勢力が自分たちの独立・建国を求めて立ち上がったことで

五つ巴となり

バトルロワイヤル状態で

混乱を極めています

ただ最近また、西洋諸国が支援する反政府組織とヌスラ戦線は共同するようになってきたとのこと

図にするとこんな感じ

ヌスラ戦線は今この瞬間だけを見ると

西側諸国とそう遠くないので

ISと違って

まだ、助かる可能性はあるんじゃないかな

と個人的には思ってます

国際的な警護会社は自社のセミナーで

暴漢に出会ったり、誘拐されるなどの危険な目にあったら、基本は逆らわないことだと教えてます


しかし相手がISの場合は、捕まったら助からないので危険を冒してでも脱出を図るようにと教えてますので


ISに捕まったら終わりです

「日本人の場合は」ですけど



なぜなら身代金払えばISも人質開放してます

事実、トルコなどは多額の身代金を払って、人質を救出してます

日本政府は断固払わないと行ってるので、日本人は助かりません

良いか悪いかは置いといてそれが事実です

上手く助かると良いですね

#ヌスラ戦線 #テロ #テロリスト #中東 #シリア #アサド #ジャーナリスト

サポートいただいたお金は、こんな僕を育ててくれた母ちゃんに還元したいと思います。