国籍て何なの?〜その3〜
前回の続きです
さてさて、元在日の私の考え方と在日アジア人(一部の)のお話を紹介してきましたが
最後に私の体験した在日西欧人のお話を紹介します
いわゆる、一目でガイジン判定されてしまう人々ですね
私がまだ大学生だった頃
4:4の合コンに行くと
なんと1人、美人な白人女性がいるではありませんか
当時、外国人と触れたこともなかったウブだった私は
とにかく不意をつかれて固まる
すると、その美人外国人が
「ごめんなー、楽しみにしてた合コンにこんなガイジン来てもーて。びっくりしたやろー?」
と流暢な関西弁に
私は爆笑
関西弁だけじゃなく、笑いのセンスまで兼ね揃えてる。
①美人な外国人女性で
②流暢な関西弁(厳密には京都弁)を使いこなし
③笑いのセンスもある
そら惚れてまうやろ!
一発で彼女の虜になってしまった私
それから猛烈に彼女に連絡を取りまくって、2人で会ったりもしました
今、書いてて思いましたが、インターナショナルラブを予感させる、恋愛小説みたいですね(笑)
すみません、結論からいくと別に付き合ったりもせず、ただの仲の良い友達になりましたって話です(笑)
今回紹介したいのは、その時に聞いた彼女の在日としての苦悩のお話です
彼女はロシア人
この時も、自分が元在日だという話をしたんですが
彼女「あんたは本当の意味での在日じゃないよ。在日の苦しみ全然知らんやろ?」
私「え、どういうこと?」
彼女「私らは、誰がどう見たってガイジン」
彼女「どれだけ素行が良くても、道を歩いてるだけで、警察に止められて職務質問されるし、もし外国人登録証携帯してなかったら、大ごとになる。そんな経験ないでしょ?」
私「そうか。それは考えてもみなかった」
私「確かに俺は帰化した今、自分から言わないと誰も日本人と疑わないし、言ったとしても、嘘だと思われることすらある」
彼女「私の場合は例え帰化しても、日本人にとってはガイジンで、日本人と思ってもらえることは一生ない」
衝撃でした
考えたこともなかった
私「で、どうするの?帰化するの?」
彼女「迷ってる。ロシアに帰ると祖国から、ロシア人であること忘れないでねとか言われる」
私「それは別に帰化したからて忘れへんやろ?」
彼女「まぁ、そうやねんけど。帰化する=ずっと日本に住むってことやん?そうなると日本語がメインになる。あんたにはわからんかもしらんけど、言語って重要で、人格形成に凄い影響を与えるねん」
私「え?どういうこと?」
彼女「日本語とロシア語ってまったく文法から何から違うから、それぞれ話してる時って、考え方も、性格すらも変わってくる。」
私「マジで!?」
彼女「そうやで。日本語喋ってる時の私とロシア人の私は全然性格が違う。それで、たまに本当の自分はどっちなんやろと思ってアイデンティティクライシスに陥ることすらあるねん」
衝撃過ぎました
自称在日の私にとって
結局、わかった気になって全然わかってないんですよね
この時ほど自分が日本語しか話せないことを恥じたことないです
今思うと、彼女との出会いが、僕の世界に対する感覚を変えたのかもしれません
もっと世界のいろんなことを知りたいと
サポートいただいたお金は、こんな僕を育ててくれた母ちゃんに還元したいと思います。