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個展カウントダウン<18日>:初めての、懐かしいパリ
皆さんこんにちは、成瀬です。
さて、気を取り直してしっかり書きます。パリ。かつての芸術の都。かつて、と言うのは、現代のパリは食うに困ったアーティストを寄せ付けない、高級都市になってしまったからです。屋根裏部屋でさえ、高給取りでないととてもじゃないけど住めません。そういう都市に変わってしまった、パリ。
それでも、私はパリに憧れ、いまも憧れ続けています。初めてパリへ行ったのは何年前でしょうか。10年は経っているはずです。その第一印象は、いまも忘れられません。シャルル・ド・ゴール空港を一歩出て外の冷たい空気の匂いで、「あ、来るべきところへ帰ってきた」と感じました。なにか、とても懐かしい匂いがしたのです。これは東京では感じたことのない感覚でした。
初めてのメトロを駆使してサン・ミッシェル広場へ立った時の爽快感。季節は1年で最も寒い2月でしたが、私の胸の内はほくほくと火照っていました。こんなに懐かしい思いのする場所には立ったことはありませんでした。そして街の美しさ! ナポレオンによって完璧に整備された放射状の街並み。建物の時間を超えた美しさ。私はいっぺんにパリに夢中になりました。
初めての場所だけに、始めの2週間だけは、事前に宿を取っておきました。セーヌを挟んでサン・ミッシェルと対面に位置する3つ星のホテル。名前はもう忘れてしまいましたが、のちに有名な書店と知った「シェイクスピア・カンパニー」の並びにありました。
旅の目的は、今回の個展のシリーズ、「trans」を完成させることでした。さて、どんな旅になったかは、次回からゆっくりお話ししていきましょう。
それでは、また次回
成瀬功