高木護『放浪の唄 ある人生記録』
富士宮の虹霓社から復刊された高木護『放浪の唄 ある人生記録』をお送りいただきました。早速読み、読んだ直後の《これ》をすぐ書きました。
16歳で南方(シンガポール)送りになり、感染症で死線をさまよい、終戦を迎えて捕虜になり無人島で抑留され、帰ってきてみたら両親が死んで幼い弟妹たちだけが残されていた。そこから始まって、あてのないまま九州を放浪していくひとりの男の回想録。とにかく人がこれでもかというくらい登場して、これでもかというくらいしゃべり、関わり合う。出てきた人物が後にな