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強度行動障害とは・・・

 診断名ではない。
 もともとは、歩く重心児(重度心身障害児)の研究に端を発するもので、直接的他害(噛みつく、たたく、など)や間接的他害(人や物への強いこだわり、他者の睡眠を邪魔する、など)多動、器物破損、自傷行為などが通常考えられない頻度と形式で出現し、著しく処遇が困難なものをいう。
 1993年に”強度行動障害特別処遇事業”が実施。知的障害児の入所施設に加算を付けるための用語として使われるようになったことで、行政用語となる。

間違いなどあったら教えてくださいm(__)m

現在、重度障害者支援費加算では、入所施設において、障害程度区分6で行動関連項目が10以上で日中7単位、夜間180単位を加算する。ただし、支援を行うものが「行動援護」「強度行動障害支援者養成研修」を受けた者でなければいけない。

強度行動障害支援者養成研修は2年ほど前に受講したのですが、ASDの支援を行う上で大事なことを学ぶことができると感じました。特に知的障害やASDをあまり知らずに入職した方は受けたほうがいい、というより必須とすべきだと思っています。が・・・、研修を受けてもそれが支援に生かされている方は、どの程度いるだろうか・・・。

強度行動障害と言われている人でも、行動障害の程度は千差万別である。大きく3タイプに分類すると・・・。

タイプ1                              放課後デイサービスなど学童期を中心に行動援護を行っている事業所では、やや穏やかに感じられる人であっても、強度行動障害とされていることもある。
このタイプは、障害特性にマッチした支援を適切に行っていれば、改善する可能性がある。その後、特別な支援を徐々になくしていても安定して生活できる。

タイプ2                              長期的な専門支援を行う必要がある。障害特性にマッチした支援を人員などを手厚くして行うことで、数年後には安定した生活を送ることができる可能性がある。
ただし、専門的な支援はその後も必要である。医療などとの連携も必要とな る                                 

タイプ3                              行動改善が極めてむつかしい、生物学的要因の大きな人。プラダーウィリー 症候群、コーネリア・デ・ランゲ症候群、など。            医療に強く依存し、障害特性にマッチした専門的な支援(環境調整、日中活  動、個別の療育的アプローチ、など)を集中的に行っても、数年単位では改 善が見られない。
福祉サービスで対応困難ではないか、と思える事例もある。

プラダーウィリー症候群に関しては、実際に関わることもあるのですが・・・。
障害特性にマッチした支援が行えていないこともあり、再三の癇癪や暴力に悩まされることも・・・。小さいころから、癇癪などで自分の意思を通していたこともあり、それを改善するのはかなり難しいように感じます。
(生物学的要因だけでなく、環境要因も多く関係しているのですが・・・)

強度行動障害の背景にあるもの・・・。

 そのほとんど(80%程度)にASDが存在すると考えられている。
 
 脳炎の後遺症、脳性まひ、ダウン症、てんかん、などの器質的障害とその他が20%程度。

◎知的障害が重いから、強度行動障害となる。と考えると背景が見えなくなってし まう恐れがあるため注意が必要。

以上のことから・・・。
 

強度行動障害の支援を行う上で大切なのは。

①ASDの正しい特性理解
(どんな感じ方をするのか・どんな理解の仕方をする人たちなのかを知る)

②合理的配慮の構築
(どんな工夫や配慮があれば、その人が生活しやすいかを考える)

③強度行動障害への適切な支援基盤を作り、支援を行う。        →支援のテクニック

強度行動障害について、ザっと書いてみました。(と言ってもほぼテキストからの抜粋ですが・・・)
個人的には、強度行動障害の支援をチームを作って取り組んでいきたいと思っています。ただ、現状では僕を含めて知識不足だし、事業所の利用者支援の体制も、生活介護でありながら作業活動中心となっている部分もあるし・・・。
職員の知識アップとともに、事業所の体制の変更を行っていければいいのですが・・・。

最後になりますが、強度行動障害の基本的な支援方法は、過去20年以上にわたる研究と実践から確立されている、とも言われています。
それは、アセスメントに基づいた環境調整と代替えコミュニケーション。応用行動分析的な行動理解とそれに対する対応、です。
にもかかわらず、障害福祉の現場にはその支援方法が伝わっていない。もしくは、知っていても徹底できていない。(これが以外に多いと感じています)このため障害特性への配慮がかけてしまい虐待にいたる事例もある、と思っています。

というわけで、次はASDについてまとめてみようと思います。

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