水の炎

夏の終わりに目を閉じれば
不思議なほど心が安らいでゆく
ベランダに降る雨
行き場のない辺りを彷徨う
あてどない魂に
ゆっくり水が染み込んでゆく

眠りにつく前
私の身体は小さな白い骨になる
灰になる

魂は幻想のうえ
滴り落ちる水のうえ

#詩 #現代詩