飴色の部屋

震える手で聴いていたアートスクール
向こう側が 透けてる
水盤に薄手のタオルを浮かべて 沈んでいくのを見ている
暑さの中で 体を彷徨わせたまま
形のない手のひらに 力なく抱きしめてる

飴色の部屋で
薄手のタオルケットを被って眠る
永遠に続く生ぬるい時間に目を閉じて
思い出している
「とても良かったよ やわらかくて」

それぞれの愛が
階段の上を影になって 流れていく
夢の中を下りていく
夢の中で一人
私は何度も 思い出す