八月の夢

夏の色は遠くて
昨日見た夢の色は淡い
ぼやけた輪郭から隙間に漏れ出る色
鮮やかな八月
甘い祈り
ガラス瓶の底に溶けた
ガムシロップの 溶け残り

ガラス板の上を行き過ぎる秒針
透明な影に照らされて
光の中をゆっくり通り過ぎる

目だけで合図をするとき
言葉は意味をなさない

#詩 #現代詩