透明に燃焼する

夜の闇に目を凝らせば
心に浮かぶあの人
蝋燭の火は正体を隠し
月明かりの下で揺らめく

永遠は死の連なり
涯に辿り着くまでの
今ある生の積み重ね
秋の夜に命は静かに燃える
揺らいだ火の向こう側は透けている

いまを生きている
命のあたたかさ

#詩 #現代詩