「外猫生活の応援」1.道具立て
内容はかなり「ひふみのふで」から離れてしまいますので、別立てにしました。
見出し画像は、お父ちゃん。貫禄あるねえ。
猫たちもすっかり元気になってくれました。
2月10日は一日みぞれ混じりの雪で、11日の朝には薄っすらと白くなっていましたが、零下にはならなかったためか、誰もいません。
どこへ行ったかな?
夕方には5匹いましたが、お腹も減っていない様子。
「わーい。おじいちゃんだ。逃げろ。」
また皆どこかへ行ってしまいました。
「お前たち、腹減ってないのか?今日は何にもやんないぞー。」
猫たちは、元気な時は用が無いと寄り付きません。
何を考えてるんだか。
とりあえず、こんな毎日です。
猫たちのことを、良く思わない人もいます。
ベランダに殺鼠剤のような、強烈な臭いの薬品を投げ込まれたことが、2度もあります。
さすがに2度目には交番のお巡りさんにご足労願い、その後は止みました。
私の家で「猫を飼っている。」と通報されて、詰問されたこともあります。
「野良猫を保護するために、慣らしています。隠れてコソコソと飼うのであれば、外へ出す訳がありません。」と返答しておきました。
多分、同一人物と思われます。
また、やってくる猫たちを楽しみに待っている人達もいます。
よく猫たちは、与えていないオモチャをくわえて来ます。
ネズミの形のオモチャとかボールとか、羽付きのねこじゃらしとか。
ベランダの下の草刈りに出たら、猫じゃらしが5、6本落ちていたこともあります。
ご近所で一番人気は、尻尾が曲がっていて小柄の、パラちゃん。
(出産前の写真)
私のように自分のことは後回しという性格で、よくわからない稀有な病気の人間は、猫たちがいなければ寝たきりになっていたと思っています。
与えられた環境で懸命に生きている猫たちを少しは手助けしてあげたい。
猫たちのやりとりを見ていると、発見と驚きの連続で飽きることはありません。
人間に一番近い自然だとも思っています。
そんな猫たちのために、気を付けてあげたいこと。
そんなことを、つらつらと書き並べてみたいと思います。
○備えておきたいもの
・段ボールの多用
以前はホームセンターで買ってくるか、引っ越しの時の段ボールを残しておいたものでした。
通販の普及により、段ボールが家にある機会は格段に増えていることと思います。
大きさはまちまちだと思いますが、工夫すればそれぞれに利用方法があるので、直接捨てることはほとんどありません。
ただ、汚れたものはどんどん捨てて取り替えましょう。
最初に思いつくのは、入って雨風をしのげるよう、そのまま置いておくことでしょう。
箱を開ける時には、上部の開封部分をはがすのは最少にして、くっつけておいたままの方が良いでしょう。気に入らなければ猫たちが勝手にはがします。
箱のまま使用するのには不適当、という場合には箱を広げて、
日射や雨風対策など、何にでも使うことができます。
その時、できるだけテープ類などはきれいにはがしてあげてください。
かじったり、飲み込んだりしてしまうと危険です。
足元がコンクリートなどの場合は、夏の高温、冬の低温対策に下に敷き詰めてしまいます。雨の多い時には足ふきにもなります。
高い位置になるので乗っていることの多いエアコンの室外機の上も、金属板の場合は段ボールを外れないようにかぶせておきます。
猫たちは、室外機から伸びているパイプをガリガリするのが大好きです。
早めに水道管凍結防止用のスポンジなどで、被害を最小限に食い止めましょう。
私の場合は気づくのが遅く、もう手遅れでしたが、エアコンの使用は夏場に1週間程度なので、その時だけ、スポンジの筒をかぶせておきます。
小さい段ボールは冬場には自分の座布団代わりにもなります。
外で長時間作業をしても冷えないように。
こうして使っていると、段ボールはいくらあっても、すぐ足りなく思うようになります。
・爪とぎ
爪とぎは束で売っている一番安いもの、交換用のケースのないものを、3つか4つ両面テープでつなげて、上で寝られるぐらいの大きさにしておきます。
この上で寝ると、空気の層ができて床からの直接の寒暑が和らぐので、直ぐに誰かのお気に入りの場所になります。
・外猫の家
顔見知りの猫ができると、特に寒い時期には、安心して休める所を作ってあげたい、と外猫用の家を用意される方も多いと思います。
ここでちょっと注意が必要なのは、外猫は家猫と違う、という点です。
外猫たちは、常に見知らぬ猫や嫌いな猫が来ないかと、注意を怠らないということです。
ネット上で「外猫の家を用意しました。」というのをよく見かけますが、なかなか入ってくれないことも多いようです。
この原因には、外の様子が分かりにくい作りや、出入口が一つで一匹通るのがやっとの大きさであることがあげられます。
中で安心して眠るためには、外の様子がわかりやすいこと、嫌いな猫が覗いて来た時にすぐ逃げられることが必要です。
でないと、入ってくれるのは、腕っぷしに自信のある大型のオス猫だけということになって、力の弱いメス猫や若い猫が入ることはなかなかない、ということになります。
寒さの厳しい地方では無理かと思いますが、できれば出入口は2つ、1つの場合は大きめに取ってあげてください。
私は、ホームセンターで切り売りしている、m当たり900円程度の厚手のビニールを掛けたものと(1mで十分)、園芸用の簡単なビニールハウス仕立ての箱を用意しています。あまり薄いと爪で破れるおそれがあり、またペラペラしてかえって取り扱い難くなります。これは劣化した場合のため交換用ビニールだけも売っています。
厚手のビニールを掛けたものは「大箱」、ビニールハウス仕立ての箱は「ハウス」と呼んでいて、Maxで大箱には4匹、ハウスには2匹入っていることがあります。大箱は結果的に左右から出入りできる形になっています。
衣装ケースの本体を横倒しにして「大箱」の外側に使っています。中に段ボール箱、その中に使わなくなった長座布団とタオルを入れてあります。
箱そのものはあまり大きくなくとも、複数で入れれば中は暖かいようです。
皆さん、おくつろぎよーん。
不可能な様でしたら、出入口を天(箱の上)にすることによって、双方の猫が立ち上がっている形になるので、覗いている猫に捕まらずに、中の猫が飛び出して逃げることができます。
・季節ごとの用意
暑さ、寒さ、雨、風、雪、土ぼこりなど、季節ごとに注意してあげたい事はたくさんあります。
建物の造りによって千差万別だと思いますが、経験から使えそうなものを説明してみます。
前述の透明なビニールシートや、白色無地の風呂用カーテンが、いろいろな用途に使えます。
紫外線による劣化もありますので、長期間使用する場合には時々確認して、早めに交換してください。
劣化してボロボロになってしまってからでは、片付けの手間が大変になってしまいます。
プラやビニールの屑は猫に危険なので、できるだけ出ないよう工夫してください。
強風の時には、風に舞いやすいものは片づけておきます。見落として何度か失敗もあるかと思いますが、その都度、気づいていくしかありません。
自分のいる場所は、風速何mで要注意か押さえておくと、天気予報の見方も変わり、対策がとり安くなります。
エアコンを使用する場合、熱がこもりやすい場所では、サーキュレーターを室外機の吹き出し口のすぐ前に置いて、熱風を押し上げてやると、かなり周辺の温度が下がります。
「打ち水」は日が蔭ってから行ってください。近年は時間の関係からか「打ち水」を真昼間にやっている行事などがありますが、温度は下がってもほんの少しで、湿度が上昇してかえって不快になってしまいます。「打ち水」は「夕涼み」の前にするものです。
熱のこもりそうな物や場所に日除けをしっかりして、蓄熱しないように気をつけましょう。
本当に気象状況の厳しい時には、猫たちは秘密の避難場所へ行ってしまうことが多いです。
・あると心強いもの
「衣装ケースのフタ」
本体を猫家に使った衣装ケースのフタを使います。
(「大箱」の写真で前に立てかけてあるもの)
これは猫同士がいさかいを始めそうになった時に、さっと該当する猫たちの間に入れて引き離すのに使います。向かってくる場合には、盾になります。外に出しておくより、出入口の内側にいつも置いておくと心強いです。行儀の悪い猫が来た時にも使えます。
「ゴミサワデー」
(正式には「生ゴミ用ゴミサワデー 消臭スプレー」というようです)
猫が沢山いる施設などではアルコールを使うようなのですが、個人レベルではこれが扱いやすいのでお勧めです。糞尿や嘔吐、スプレーの消臭に使います。
靴底についた場合にも活用できます。
運動靴のような、靴底のパターンが複雑で落とし難いものでも、臭いは完全に消えます。シュとかけてトイレットペーパーで拭き取り、そのままトイレに流せばOKです。
犬のフンなどのせいで、靴を捨てるのはもったいないです。これで神経質にならなくて済みます。
「Gホイホイ」
どうしても昼夜問わず、出入りすることが多くなってしまいますので、便乗して家に入ってくるGさんがいます。猫が面白がって捕まえてくれますが、年に数匹は入って来てしまいます。
こういうときのために外にはいくつも「Gホイホイ」を置いています。
エサは臭いがきつく、猫が興味を持つと危険なので、使いません。
狭い所に置くものですから、狭いところが好きな子猫たちが乗ってつぶしてしまいます。
それを避けるためにトイレットペーパーの芯を、高さに合わせて3cmの幅に切って真ん中に入れています。
これで、猫が乗っても大丈夫。
「紐ロール」
トイレットペーパーの芯を、1mほどの紙製の紐、に結んだものを「紐ロール」と呼んでいます。
これで猫たちと遊んでいます。
プラやビニールの部分が無いので、猫たちがかじっても安心です。
猫じゃらしだけだと、頭の良い子は、穂先だけでなく、持っている手を狙ってきますので…。
「カメラ」
カメラは新しいものに越したことはないと思うのですが、現在それほど使うことはないので、古いものをそのまま使っています。
「ピッ」とか「ジー」とかカメラがいうと、もう猫はどこか行ってしまいます。もともとじっとしていないので、あまり写真は撮れません。
主に具合の良くない時、動物病院に連れて行かれないことを考えて、先生にご覧頂くために撮っているような感じです。
お読みいただき、ありがとうございました。
次回は、外猫の健康観察・管理について書いてみたいと思います。
この記事が参加している募集
サポートいただけるとありがたいです。資料収集活動、その他地域猫の保護費用に使います。ニャンゲル係数、高いニャン。