盆踊りのイメージ

日傘はひと夏で飽きて、ドラマチックなことはたぶん起こらない。全員きらいだ。私のことが好きな男の子に「面白いね」とか言われて、面白いこと言ってないしとか思う。そいつのせいで、今まで私が言われてきた「面白いね」が全部嘘だったように思えてくる。ゆるせない。

大学に通い始めてもう4年目になるから、学内でいちばん寝心地の良い椅子を知っている。いつも現実から逃げるように眠る。しかし、逃げた先の夢でも大概えらい目に合っているのである。

みた夢の内容をGoogleで検索するようにしている。相当変な夢じゃない限り、夢占いがヒットするのだが、さいきん高確率で「あなたは疲れています」という結果が出る。私の頑張りを認めてくれるのは夢占いだけである。私ですら私のことを頑張っているとは思わない。

海でイルカとマナティーが隣同士でぷかぷか浮いている様子を船から眺める夢をみた。かわいかったし、占いの結果も珍しく良かった。このマナティーは正確にはシロイルカだった。起床後、画像検索をして発覚した。だが、夢のなかで私は「マナティーや!」と思ったのだった。

でも、眠ってばかりではありません。毎日忙しくしています。就職活動が終わりません。ひどい夏バテです。誰か私の夏を救ってください。「誰か」と呼びかけても誰も立ち止まってくれないらしい。だから。あなたは救急車を、あなたはAEDを、あなたはあなたの踊りを。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?