テイクアウトにしよう
今朝は、どうしても起きられず、夫をみおくれなかった。テーブルには朝ごはんの残りがそのまま、玄関の扉は鍵もかかっていない。夫の慌てようと不機嫌な様子がリアルに伝わってくる。
いつもなら、ごめんねメールを送るところだが、「まぁ、いいか」と思ってやめる。「人の不機嫌さ」まで、自分のせいにしなくても。
ゴミ出しに行こう。
今朝は快晴だ。青空に雲一つない。空気は澄んでいて、凛とした風が冷たくて気持ちがいい。
遠くの山が近くにみえる。歩いては無理だけれど、車なら行けそうなくらいに近く感じる。日陰にはまだ霜があり、ザクザク、カチカチの踏みごたえ。ふと、玄関さきの植木鉢をみたら、チューリップの芽がひょっこりと顔を出していた。
子どもたちが交互に起きてくる。
バタバタした朝のはじまり。
ひと段落した昼前。
洗濯物を干していたら、ふと春の匂いを感じた。菜の花なのか、土の匂いなのか。思わず、くんくんと嗅いでしまう。あたたかな日差しは、春を思わせる。うんと、背伸びをする。
春が待ち遠しいような、はやく来ないでほしいような……
そんな複雑な気持ちが今年はある。
2人の子どもがそろって、新しい学校に進学する予定。ワクワク、ドキドキだけでなく、ハラハラもある春なのだ。わたしが進学するわけじゃないのに、と少しおかしい。母として、ドンとかまえているつもりだけれど、よくみると足元がゆらゆら揺れている。
のんびりと日向ぼっこしながら、思いついた。
お昼はコメダのテイクアウトにしよう。
そう、サンドウィッチがいい。