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「ザ・ノンフィクション」

連休最終日
といってももう三が日ではないので
普通の土日最終日

午前中になんとか起きて洗濯をして
着替えてTVに映った餃子を見つつお化粧をして近くの定食屋に行きまんまとさっき感化された餃子定食を食べ
そのままカフェへ行き
なんだか思っていたよりも量が少なかったホットカフェラテMサイズを飲みながら
Sサイズはどのくらいなのだろうと考える
当初の目的
カフェで本を読む
ということをするにも
隣の男性の止まらない指が気になって中々集中できない
あんなに迷いなくPCを延々と打ち続けるなんて一体何をしているのか
しばらくして男性が席を立ち店を出た
すぐさまに白髪を綺麗に頭上でまとめてそれをピンで着飾ったおしゃれな女性が隣に座る
テーブルにはなぜか3つの水を置いている
女性は水を飲む
席を立つ
戻ってくる
多分また水を入れてきたのだろう
水を飲む
誰かと待ち合わせをしているのだろうと思ってからの
5分ほど経っても変わらない状況に
やっぱり中々集中できない
注文をせず、水だけ飲むためにいるのだろうかと考えていた数分後
また席を立った女性が、数歩歩いたところで狭い店内全ての人の耳に入るような音量で声を出した
思わずそっちの方を見ると
あけましておめでとうございます
と、声に驚いてわからなかった最初のセリフと違い
次ははっきりと
女性と同じぐらいか少し上ほどにみえる男性に言っているのを目でも耳でも確認した
誰かと待ち合わせしていたことに安心して
水泥棒だと思っていた自分を殴る

再び、本を読むことに集中することと向き合う
注文したホットコーヒーを前にして
僕は砂糖いらない
私は砂糖沢山いれたい
などと話す隣の二人

本の中の入り口に片方の足が入り
残りの片方の足も入りそうになったところで
足はまた戻る

そして◯◯さんがね
と聞こえた時点で
私、一緒の名前です!
と心の中で会話に参加してしまった

ページを開いていても
それはもう何の言葉にも何の文にもならないままの文字が視界に入っていること数分
意を決して本を閉じた

なんだか眠くなってきたので
家に帰って昼寝をしようと思い立ち
席を立つ

家に帰ってとりあえずTVをつけて
リモコンの番組表のボタンを押して何がやっているのか確認する
あと数分で「ザ・ノンフィクション」が始まるではないか
ということは、今日は日曜日でもうすぐ14時だということにも改めて気付く

「ザ・ノンフィクション」
何がなんでも見たい!という感じではないのだけれど、
やっていたらついつい見てしまう
楽しい気分になるわけではないし
むしろ、なんだか社会の影みたいな部分が多くて暗い気分になってしまったりするけれど
それでもなんだか見てしまう

今回の回は、「クズ芸人」だった
見事なクズ具合だった
許容範囲外のクズだった

カメラに撮られてるから?
本当に?
と、疑うほどのクズだった

けれどそれを見て
私はこの人よりはまともなのかもしれない
と、思わせてくれた

そして、後先考えていないような
その場の思いつきだけでの行動と原動力に
なんだか羨ましくなってしまった

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