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前の会社が「やべ〜っ」って話⑤

〜あらすじ〜
激動の9ヶ月を終え、営業として遂に働く事になった。


〜第5章 地獄の営業編〜

僕の会社は無駄に馬鹿デカい自社ビルを持っており、営業のフロアは12階にある。

エレベーターに乗り込み、出陣した。

ふつーにドキドキしてた。
何度か営業部の皆さんとはお会いした事あるが、今までは何もしてなかったのでここからダルい毎日始まると思うと正直気が重かった。

僕の配属された部署は公共案件とか、エネルギー、ゼネコンとか全く興味のない部署だった。
そしてその中でも僕はゼネコンと言うもっとも異質な担当になってしまった。


ゼネコンは、元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指す。日本語では総合工事業(者)(そうごうこうじぎょう(しゃ))[1][2]、総合建設業(者)(そうごうけんせつぎょう(しゃ))に該当する。

Wikipediaより引用

↑要するに工事関連の会社の担当になった。


ちなみに、営業の研修で一位になったのに第一志望の部署に配属されなかったのは本気でイラッとした。

あの専務テキトーな事言いやがった。
頑張りを返してほしい。

さらに追い討ちを掛けられたが、ゼネコン業界ではコールセンターの売り上げは0。
よく分からん書類整理の請け負いとかやるっぽい。

僕の9ヶ月間は一体何だったのだろうか。
同期の中でも、コールセンターの経験を全く活かせないのは僕だけだった。


初日は昼からおみくじを引きに行き、歓迎会みたいな感じで終わった。

そこで僕の直属の担当の人を紹介された。


【N谷さん】

ゼネコン業界3年目の先輩。鬼ほど仕事が出来、前年度MVPとかに表彰されていた人。偽ウルトラマンみたいな顔しており、そして雰囲気が怖い。

僕は凄い人に教えて貰える事になったので少しだけやる気が出てきていた。

雰囲気から絡みづらさがもろに出てるが最初はそんなもんだと思うしとりあえず仲良くやって行こうと決めた。



ここからが地獄の始まりだった。


3ヶ月経った頃には完全に心が折れていた。

仕事がツラいと言うより、N谷さんがツラ過ぎた。

〜〜〜

【N谷さんのやばいところまとめ】

①まじで話しかけづらい

勿論最初は、同行の際等沢山話しかけていたが
返答が「うん。」「そーだね。」とかそのレベルで会話が秒で終わる。

その内本気で絡みづらくなり、
一緒の電車乗ってるのにお互い会話ゼロが当たり前になっていた。

まじの業務連絡しか話してなかった。

しかも雰囲気はずっと怖い。

上司とかには笑顔満点で話すが僕には無の感情で話しかけてたと思う。

そーゆー人ってたまに居ますよね。

怖いから質問しづらいし全てが終わってた。
明らかに教育担当向いてないだろ。



②やる事ないのに朝早く出社させられてた。

これに関してはまじで謎過ぎた。

会社ではフレックス制を導入しており、何時に出社してもまぁ良かった。
なのに僕は10時に出社したら怒られた。


やる事無いのに。

だから毎日N谷さんの来る少し前の時間には出社してないとキツい感じだったので早く来てた。

やる事無さ過ぎて朝飯食ってタバコ吸ってパソコン開いてなんかやってる感出すしか無かった。

今でも1番不毛な時間だったと思う。

他の同期はゆっくり来てるのに僕だけ何やってんだろうなって萎えてた。

〜〜〜〜


僕みたいにテンションで乗り切って来た人間と違い、頭が良い人だからタイプが考え方ももろに違う。

きっとお互いにストレス感じていたと思う。

僕は偽ウルトラマンに『なんか注意されない様に気をつける』が先行され、仕事って仕事は出来ていなかった。

当時まじでストレス過ぎて肌荒れとかしてたからな!

他の同期の話を聴いてみると、上手く行ってるやつ2割、僕のように絶望感じてるやつ8割くらいの感じだった。

でも明らかに皆顔が死んでた。

営業に配属され3ヶ月で遂にどーやって仕事辞めようか真剣に考えだした。




するとここで転機が訪れる。

コロナウィルスが日本に蔓延したのだ。

コロナの事を転機って言うのはあれだけど在宅勤務とか始まって少しストレスは無くなった。

でもN谷さんはまじでやばい人だったのでマスクしてなかったし在宅しないでずっと出社してた。

N谷さんは風邪をひかないで有名で上司からお前は何やっても生きていけるとかいじられてたから、コロナが始まっても、

「この状況でもマスクして無い私をもっといじってくれ!!」

ってな具合でやってたんだと思う。

N谷さんが出社するから僕も出社は同期より少し多かったけど週5で顔を合わせる事は無かったので非常に助かった。


そんなこんなで3月後半に差し掛かろうとした時、
さらに嬉しい出来事が起こった。

在宅してた時、O埼くんからLINEが来た。

「4月からまた皆コールセンター勤務になるかも!」


『!?!!!???!!?』


O埼くんのデスクの後ろでお偉いさん達が話してたのを聴き耳立てて聴いたらしい。

4月から入ってくる新卒と、僕ら2年目がコロナでそんなまだ仕事やる事ないからコールセンターで働かせようと言う話になってたらしい。

まだ確定ではなく信憑性は低かったが奇跡に近い内容に僕の心は踊っていた。

あと今年の僕たちがあんなに不平不満しか言ってなかったのに次の新卒にも同じ事するって本当に終わってるなって思った。


ちなみにO埼くんは新しく来た上司がえぐいパワハラマンらしくナチュラルにやられていた。

在宅時、電話出れなくてすぐ折り返しししたのにブチギレられたと言ってた。

O埼くんは「うんこしてただけなのに、、」ってしょげてた。

まじでこーゆー終わってる人間は今すぐ隔離した方が良い。
あるいはうんこしなくてもいい人間を作り出すしか無い。

↑これの真ん中にパワハラ上司とか入れたい。



昼から出社するとすぐに僕は上司に呼ばれた。

そして当然の様にコールセンター行きを告げられた。

期間は8月末までの予定との事。
新卒を教育するスーパーバイザーとして入れられるらしい。

びっくりしつつ、残念そうな顔を作りながらもマスクの下ではすこぶるニヤニヤしてた。

ストレスフリーになるのだ。

他の同期は愚痴言ってるやつも居たけど、半数くらいは喜んでたと思う。



各々準備を済ませ、

そして4月から僕の新しいコールセンター生活が始まった。



〜第6章 復活のコールセンター編へ続く。〜

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