夫婦別姓がよかったので、事実婚のままで子どもを持つことにしました
突然ですが、私と夫は、婚姻届を出さずに事実婚にしています。
そして子どもが2人います。
今回は事実婚にしている理由と、子どもが産まれるにあたって直面した問題について書いてみようと思います。
私が婚姻届を出さずに事実婚にしている理由
私が事実婚にしている理由は、
①名前(名字)が変わるのが嫌だから
②相手の名字に変えるとどうしても「嫁に行く」みたいな感じがして嫌だった
の2点です。①のほうが理由としては強いです。
②について、現在の戸籍制度では、「婚姻届を出す(=結婚する・法律婚する)と夫と妻の新しい戸籍ができてそこでどちらかの名字をひとつ選ぶ」という形なので、決して「嫁に行って相手の家に入る」わけではないのはわかってるんですが。
それでもなんとなーく、名字を夫のものに変えるとそういう印象になってしまう気がして。
実際に結婚するまで、結婚すると「相手(夫)の家の戸籍に入る」って勘違いしてる人っているんじゃないですかね?
もしくは、結婚するのに普通はそれほど考えないのか…?
(私が気にしすぎ?周りを見ても少数派なのでたぶんそうですね…)
そう考えてると戸籍制度って、今の時代ほとんど意味ないと思います。
自分が誰の子どもか、とか家系がわかる記録という程度のものなら、マイナンバーでいけるんじゃないかと思うんですが、そう簡単じゃないのかなぁ。
※ちなみに余談ですが、「婿養子」というのは、婚姻届を出したときに夫が妻の姓にすることではなくて、婚姻届を出すと同時に、妻の親と養子縁組して妻の親の養子になる、ということです。
この場合も、婚姻届を出した段階で、夫と妻の2人の戸籍が新しく作られます。
で、私は名字が変わるのが嫌で、夫のほうも私の名字になることは考えられない、ということだったので、じゃあお互いに変えたくないなら、事実婚にしておこう、という結論です。
私も仕事をしているので、扶養控除も関係ないですし。
「彼氏彼女」から「事実婚」になるには?
じゃあ「彼氏彼女」から「事実婚」になるのにどういう手続きしたの?というと、もともと同居したときは各々が世帯主の住民票をそれぞれが持っていたのですが、それをひとつにして、世帯主を夫、同居人である私の続柄を「妻(未届)」として提出しました。
こうすれば名字は別々のまま、一応「夫婦」として暮らしていくという意思がある、とみなされます。
(ちなみに子どもがいない状態だと、戸籍は変わらず、それぞれの親の戸籍に入ったまま。)
そんな感じなので、もし夫婦別姓が可能だったら、婚姻届を出してたと思います。
(当時ちょうど最高裁で選択的夫婦別姓に関係する裁判が行われていて、夫婦別姓にできるようになるか!?と期待していたのですが、結局変わらず…で残念でした。)
ただし。
その後私が妊娠したことで、新たな問題に直面しました。
夫婦2人だけのときは事実婚でも大して問題にならなかったのですが、
(友人や親や親戚や会社の人に「なんで?」といわれて理由を話すのが面倒な程度。)
子どもが産まれるとなると、子どもの籍・名字をどうするか、という話になります。
私の中ではもう、こうしたい、というのがもともと決まっていたんですが、ちょっと重い話なのでなかなか夫には話し出しにくかったですね。
子どもが産まれても事実婚のままにすることにした
夫と相談した(というか、ほとんど私の希望を受け入れてもらった形なんですが…)結果の、結論から言いますと、
①このまま法律婚はせず、事実婚のまま、出産する
②子どもは私の戸籍に入り、名字は私(母親)のものにする
③出産届を出すと当時に認知届を出して、子どもの戸籍上の父親は夫とする
④上記でやってみて、今後何か問題が出てきたら法律婚も検討する
ということになりました。
※法律婚をしないまま子どもが産まれると、
自動的に母親と子どもだけの戸籍が新しく作られて、子どもの名字は母親のものになります。(シングルマザーの場合と同じ形ですね。)
その際母親は実家の戸籍から抜けることになりますが、父親はもともとの戸籍のままです。
もし子どもの名字を父親のものにしたい場合は、養子縁組をして父親と同じ戸籍に子どもを入れるか、もしくは家庭裁判所で氏変更の手続きをする必要があります。
まず、私自身はやはり名前(名字)を変えたくないので、法律婚する、はナシ。
子どもの名字については、もともとは夫のにしてもいいかなと思ってたのですが、お腹が大きくなってきて、そして産まれてからなんだかんだやっぱり子どものお世話を主体でやるのは自分になる、ということ考えると、各種手続き的にも精神的にも、自分と同じ名字であり戸籍にしておいたほうがいいんじゃないかな、と思ったのです。
もし「嫡出子」にこだわるのなら、いったん書類上だけ婚姻届を出してその際に私の名字を選んで、子どもを夫婦の戸籍に入れて嫡出子にしておいて、
その後ペーパー離婚して夫を元の名字に戻す、という方法もあるのですが、嫡出子も非嫡出子も今の民法なら違いはないし、わざわざペーパー結婚ペーパー離婚するのも面倒くさい。
という以上のことを夫に説明しまして(なんというめんどくさい妻…)、幸いに夫も、子どもの名字は別にこだわらないし私のほうの名字にしてもいいよ、との回答。
認知届を出せば間違いなく子どもの父親とはなるので、その形でOKとなりました。
もし今後、たとえば私が正社員の仕事をやめるとか、あるいは社会的な保障面でやりづらいことが生じたら、そのときにまた考え直そう、ということになりました。
(子どもが小学生になるころには、夫婦別姓が認められてたらいいなぁ…と思いつつ。)
なんやかんやややこしい話なのですが、結局は名字・戸籍がどうこうよりも、大事なのは家族が仲良く元気に過ごせること、だと思っています。
その後、実際に子どもが産まれてからの手続きのことや、産まれてから実際に事実婚でどうだったか、という話は、次の記事で書きたいと思います。